導入事例:株式会社ライトウェル 様
基幹システムGRANDITとSI ObjectBrowser PMの導入で
一貫したデータ管理と高度なプロジェクト管理を実現
株式会社ライトウェルは、住友重機械工業(株)の情報システム会社としてスタートし、 IT基盤・ビジネスアプリケーションの開発から運用まで、顧客のニーズに合わせた最適なソリューションをワンストップで提供している。同社は完全Web対応の国産ERPであるGRANDITと、プロジェクト管理システムSI ObjectBrowser PM、Paplesなどを組み合わせたシステムを導入。業務改革と効率的なプロジェクト管理、ペーパーレス化を実現した。
GRANDIT 導入の背景 |
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【課題】
【解決】 システムインテグレーション(SI)の業務にマッチしたERPの導入で、従来システムでは困難であった高度なプロジェクト管理と、整流化されたデータ管理を実現 |
GRANDIT 導入の経緯
10数年来の課題であったERP、プロジェクト管理システムを導入し、業務改革を推進
同社の既存システムは複数の業務ソフトを個別に運用するスタイルだったため、同じデータを打ち直したり、Excelデータを取り集めて集計作業をするなど、手作業で行う作業が多かった。そのため、転記作業やファイルの受け渡し時に、ミスや手戻りが発生していた。最大の課題は、プロジェクトの原価計算がシステム上で連携していないことだった。
見積もりと受注の情報が連携不十分であったため、損益情報確定までの精度も不十分となり、月次の締め処理のために管理系の情報を経理部門のスタッフがタイトなスケジュールの中で取りまとめる時に集計モレ・ミスが発生したりしていた。既存システムにおけるこうした課題が、業務改革のボトルネックになっていた。そこで、SI会社にマッチするシステムを探していたところ、株式会社システムインテグレータのSI ObjectBrowser PM(OBPM)や完全統合型WEB-ERPであるGRANDITがあることがわかった。
GRANDITはIT業界での導入実績も多く、評価も高いことから、同社はOBPMとGRANDITの組み合わせでシステムを刷新することを基本方針として定めた。
さらにシステムインテグレータ社から、東芝デジタルエンジニアリングが信頼できるベンダーであり、ERPの導入実績が豊富であるとの紹介を受けた。
「東芝系がOracle EBSに強いことは以前から知っていましたので、ERP導入プロジェクトに慣れている安心感がありました」とプロジェクト担当の木村敦氏は、東芝デジタルエンジニアリングをパートナーに選んだ経緯を語る。
2019年にスタートしたERP導入プロジェクトは、2020年12月には完了し稼働を開始した。「当初の目的であるデータの一元管理が実現したことによる効果は業務全般の改革につながったが、何よりもプロジェクト原価が可視化できたこと、予実の対比が一目でわかるようになったことが大きな効果です。プロジェクト状況が一覧できて、進捗に課題のあるプロジェクトはすぐに把握できますし、ワンクリックで状況を深掘りすることもできます。以前はExcelを寄せ集めても全体像が見えなかったのですが、GRANDITで一望できるようになりました。管理する側としては夢のような世界ですね。」と木村氏はシステム刷新の効果を挙げた。
GRANDIT導入の効果
きめ細かいコミュニケーションでプロジェクトを推進
システムの刷新は、従来の仕事のやり方を変えることになるため現場から異論が出るのは避けられない。そのため、ライトウェルでは、ERP導入プロジェクトの節目ごとに意見調整の場を設け、各事業部門の合意形成を図りながらプロジェクトの推進を図った。
「システムの刷新を機に、これまで困難だった業務改革を同時に進める方針のため、きちんと合意を取りながらプロジェクトを進める必要がありました」と木村氏。
東芝デジタルエンジニアリング側も、事業部門のメンバーと会合を重ね、意思疎通と丁寧な説明に努めた。
「東芝デジタルエンジニアリングの皆さんは、私たちにとっても勉強になるようなプロジェクトマネジメントをやってくれました。例えば、品質保証体系をもち、プロジェクト管理を組織として行う体制は、非常に信頼できました。一方、どうしてもギャップが出てしまう部分は、アドオンで機能を追加していただくなど、柔軟な対応もしてもらいました」(木村氏)。
情報連携のための手作業も属人的な作業もゼロに
GRANDITの導入により、受注情報から売上情報までの一貫したデータの整流化が実現した。これにともなって前システムで必要だった手作業や属人化した仕事もほぼゼロになった。
「事前に準備をしたとはいえ、システムの切り替え直後には操作や運用に関する質問が少なくありませんでしたし、不満の声も聞こえてきました。しかし、それも次第に少なくなっていきました。新しい仕事のやり方への慣れもあるでしょうが、東芝デジタルエンジニアリングの現場へのサポートが的確で丁寧だったことも大きいと思います」(木村氏)。
月1回の進捗フォローが毎週になり状況悪化にいち早く対応
プロジェクトリーダーの手元のExcelに情報が埋もれ、月に1回しか報告が上がらなかった進捗情報が、新システムでは毎週更新されるようになった。同社では品質保証の観点でプロジェクトフォローを行っているが、従来と比べて1/4のサイクルでフォローができるようになった。これにより状況が悪化しているプロジェクトへのサポートを迅速に行うというサイクルが回るように変わってきた。システムに週次で正しく状況を入力するという文化も根付いたことで、監査やコンプライアンスへの不安も減少した。
これに加えて、アドオンで開発したデータマートにより、GRANDITのデータを効率的に閲覧できるようになったことから、管理帳票系の合理化も進み、後からの帳票の手直しもほとんどない状態になった。
業務改革の次のステップへの準備が整う
「システム刷新から約1年半経った現在では、操作に関する問合せは月に1~2件まで減りました。サポートを手厚くしなくても、弊社のメンバーで回るようになるところまで育ててもらった、東芝デジタルエンジニアリングが、そういう進め方をしてくれたと思っています」(木村氏)。
今後の展開としては、改正電子帳票保存法の施行やインボイス制度への対応などに取り組むことを計画していると言う。
「GRANDITとOBPMを連携させたことで、コストの実績や進捗状況がほぼリアルタイムで把握できるようになりました。ですが、依然として月毎の予実管理の文化が抜けていません。ここから更にアーンド・バリュー・マネジメントのレベルまで精度をあげていけるように、もっと高度な業務改革に取り組む余地があると思っています」と木村氏は将来への期待を語ってくれた。
一貫したデータ管理と高度なプロジェクト管理を実現
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