Excel(エクセル)での販売管理の課題とその解決策とは?

 2021.06.30  株式会社システムインテグレータ

お金と物の動きを把握するための「販売管理」は、自社の経営資源を最適化する重要な業務です。
販売管理には専用の「販売管理システム」を導入するのがスムーズですが、エクセルでも管理することは可能です。しかし、エクセルを用いた販売管理にはいくつもの課題があることは理解しておくべきでしょう。

この記事ではエクセルで販売管理行うメリット・デメリットから、エクセルの課題をカバーできる販売管理システムまで詳しくご紹介します。

販売管理システム全般についてはこちらの記事で解説しています。
販売管理システムとは?基本機能やメリット、おすすめシステムをご紹介!

エクセルでの販売管理

Financial paper charts and graphs on the table-1

販売管理をエクセルなどの表計算ソフトで行っている、もしくは実施を検討しているという方は多いのではないでしょうか。

エクセルは汎用性に優れたソフトウェアであり、販売管理に活用することも可能です。

ここでは、エクセルで販売管理を行う際に必要となる図表と、エクセルを使用することで得られる効果について解説します。

エクセルでの販売管理で必要な表

エクセルでは自作や配布されているテンプレートで管理表を作成し、すぐにでも販売管理を開始できます。販売管理に必要な管理表は以下の通りです。

  • 売上管理表(仕入れ台帳)
    製品の売上状況を管理するための管理表です

  • 顧客管理表
    企業名、住所、電話番号などの項目で顧客情報を管理する管理表です

  • 在庫管理表
    取り扱っている製品の品目と数量を正確に記録・管理するための表です

エクセルで販売管理を行うメリット

エクセルを販売管理に利用することには、以下のようなメリットが挙げられます。

気軽に始められる

エクセルは、さまざまな業界・業種で用いられるビジネスソフトウェアです。

管理表を作成してデータベース化する際にマクロや関数を使用する必要があったとしても、既存のテンプレートを流用するなどして簡単に対応することが可能です。

そのため、専用の販売管理システムを構築しなくても、自社ニーズに最適化した販売管理を導入することができます。

コストがかからない

エクセルは社用PCなどに、あらかじめインストールされていることも多く、コストをかけずに管理を行えるというメリットがあります。

たとえ、ライセンス契約が必要な場合も、従業員数が1~3人であれば導入コストを抑えながら利用可能です。規模が小さいうちは管理業務も比較的単純なことが多く、エクセルで対応できることも多いでしょう。

このように、エクセルでの販売管理はメリットもありますが、課題(デメリット)のも多く存在しています。次章では、エクセルを活用した販売管理の課題についてご紹介します。

エクセルでの販売管理の課題

Business team working together at a call centre wearing headsets

エクセルで販売管理を行う課題には、どのようなものがあるのでしょうか。

属人化が発生する

まず挙げられることが、業務が属人化しがちな点です。

販売管理では「IF関数」や「VLOOKUP関数」といったエクセルの関数知識が欠かせません。さらに、複数の管理表を紐付けたい場合などには、より高度な関数や機能を使いこなす必要があります。

しかし専門性が増すことで、一部の担当者しか使用できないようになってしまい、管理表がブラックボックス化、販売管理業務が属人化してしまうケースがあります。

属人化してしまうと、担当者不在時に業務を停滞させたり、他の管理表と互換性がなくなったりする可能性もあります。マニュアルの整備や、トレーニングによって担当者を増やすことも可能ではありますが、コア業務への集中ができなくなり生産性が低下することは明らかでしょう。

リアルタイムで情報が更新できない

従業員個々のPCで管理表を利用すると、売上データなどが更新された際には全社でファイルを最新のものに置き換える作業が発生します。

手作業による共有・更新作業は、ファイルの更新をリアルタイムで行いにくく、過去のファイルと最新ファイルが混在して管理が煩雑になる恐れもあります。

また、複数人でエクセルを共有していると、例えば自分が変更した箇所に、他のユーザーが上書きで想定外の変更を行ってしまう場合もあるため、都度バックアップをとるなどの対応が必要になります。

複雑な計算が必要

管理表を一つの表だけで成り立たせるのではなく、複数の管理表をリンクさせてデータベース化するケースがあります。

管理表の作成が可能なエクセルですが、あくまでも表計算ソフトであり、データベースを構築することには不向きとされています。それでもエクセルを利用したい場合には、ピボットテーブルをつかった集計やフィルターによるデータ抽出などを駆使して複雑な計算を処理させる構造が必要です。

人的ミスが発生しやすい

エクセルへのデータ入力は、手作業が基本です。そのため、販売管理表のデータ登録のような作業時にはミスが起こりやすくなります。

エクセルに入力したデータから見積書や請求書などの書類を作成するとき、データに誤りがあるまま書類を作成すると、様々なトラブルが起こることが予想できます。

また、会計処理の際や請求書作成時点で入力ミスが発覚したとしても、ミスの原因を確認し修正する際には余計な手間が発生するでしょう。人為的ミスはダブルチェックなど確認の強化で防止できますが、結果的には手間とコストは増大してしまいます。

エクセルが重くなる

エクセルはファイルサイズが大きくなると動作が重くなり、ファイルの取扱いに支障をきたします。この症状は同一ファイル内で複数の表が存在し、ファイルサイズが膨大になった際に起こりやすいです。また、ファイルサイズが大きなデータはそもそも開くことが困難になる場合もあり、販売管理データを失うリスクもあるでしょう。

その場合、表ごとにデータを分けてファイルサイズを調整することもできますが、データの紐付けができなくなるなど利便性が低下します。上記のような課題やリスクがあるため、販売管理にエクセルを継続使用することは難しい場合がほとんどです。現在は問題無く使用できている状況だとしても、事業の成長に伴い、将来的に課題が生じるのは明らかです。

そこで、エクセルから「販売管理システム」へ移行することで、販売管理業務は飛躍的に効率化を果たすことができるでしょう。

スムーズな管理を実現!「販売管理システム」

Librarian helping a girl find a book at the library

販売管理システムは仕入れ・支払いから受注・請求まで、販売管理に必要な各リソースを統合的に管理するためのシステムです。

事業規模の拡大などで販売管理業務が増加したり複雑化したりするとエクセルでは対応が難しくなります。その場合、販売管理の業務効率化を目的とした専用のシステムを使えばスムーズで柔軟な管理体制を構築できます。

では、そんな販売管理システムが備える特徴的な機能をいくつかご紹介します。

人的ミスを防止する機能

エクセルからシステムへ移行することで得られる効果のうち、人的ミスの防止は大きなメリットの一つです。

先ほどご説明した通り、複数の管理を手作業で行うと、入力ミスが発生する可能性があります。しかし、販売管理システムでは手作業ではなく、仕入れ時に商品コードなどを読み取ることで品目や数量が自動的に登録されるため、人的ミスを徹底的に防止することが可能です。

さらに、システムが常に販売管理状況を把握しているため、受発注時に不正な数量の入力を防止したり、在庫不足の商品を通知したりしてさまざまなミス未然に防いでくれるのです。

リアルタイムで情報を共有する機能

販売管理システムの導入により、全社でリアルタイムに情報を共有できるようになります。

業務工程で区分することなく、部署間・従業員間でリアルタイムに情報共有を行うことで、一気通貫の販売管理が可能です。また、在庫管理から売上管理までの情報伝達がスムーズに進み、各業務で発生する様々なロスを最小限に抑えることができます。

販売管理状況が可視化できる機能

販売管理システムでは、関連情報をまとめて管理し、可視化することができます。

例えば、入出庫データを可視化すると、拠点ごとの余剰在庫の偏りや回転率を数値化して把握することが可能です。複数の拠点を有する場合、可視化して比較することで、はじめて問題点を把握できるケースは少なくありません。

システムを活用すれば分析結果を簡単にレポート化できるため、販売管理における課題をいち早く見つけ出して適切な判断を行うことができるでしょう。

販売管理システムの種類と特徴

Product Management - Business Concept. Green Arrow with Product Management Slogan on a Grey Background. 3D Render.

販売管理システムには大規模事業向けのものや小・中規模事業向けのもの、業種・業態に最適化されたものなど、様々なシステムが各社から販売されています。

ここでは、販売管理システムの種類についてご紹介します。

オンプレミス型

オンプレミス型は、自社拠点内もしくはデータセンターにサーバーを構築、そこにソフトウェアをインストールしたうえで稼働させる方式です。

システムを事業に合わせて構築する場合によく用いられ、独自性の高い商材を取り扱う大規模事業などでよく採用されます。機能拡張性に優れているため、事業に合わせてシステムを追加・改修することができます。

また、自社ネットワークからサーバーに接続するため、セキュリティ性能が高い点も特徴です。

ただ、サーバーの用意やソフトウェアの購入など、一般的に初期費用が高くなるため、導入ハードルは高いといえるでしょう。

クラウド型

クラウド型は、クラウド上に用意されている販売管理システムを、インターネットを開始て利用する方式です。

クラウド型はインターネット環境下であれば、PC・タブレット・スマートフォンからアクセスして利用できます。利用契約さえ結べばサーバーの用意や構築作業をすることなく簡単に利用可能が可能です。基本的に、オンプレミス型のようなカスタマイズ性は備えてないことが多く、主に小・中規模事業者向けとされています。オンプレミス型よりもシステム導入・運用にかかるコストが安価になる点はメリットでしょう。

パッケージ型

パッケージ型は社内にサーバーを設置し、パッケージ型ソフトウェアをインストールすることで、販売管理システムを稼働させる方式です。パッケージ型ソフトウェアは既製品として成立しているため、仕様に基づく環境さえ整備できればすぐに運用できます。

独自でシステムを開発した場合と比較すると、安価でシステムを購入できる点が最大のメリットです。

サブスクリプション型

サブスクリプション型はパッケージ型と同等のシステムを初期費用・ランニングコストを抑えて利用できる料金形態のことです。

サーバーなどのハードウェアやクラウド環境を整備する点はパッケージ型と同様ですが、利用料金は利用分を定期的に支払う必要があります。

そのため、初期費用・ランニングコストをできるだけ抑えて販売管理システムを運用したい事業者に向くでしょう。利用料金は定額制のほか、利用人数など状況に応じて変動する従量制の場合もあります。

ERP

販売管理システムを機能として含んだ統合基幹システムERPの利用も可能です。

単体型システムではなく統合型のERPを利用するメリットは、高いカスタマイズ性やERPに備わる他の業務システムとのデータ連携ができる点です。

他のシステムに入力されたデータであっても、即座に販売管理システム含む業務システム全体に反映されます。基幹システムと名がつくため、大規模事業者向けと思われがちなERPですが、小・中規模事業者でも情報の一元管理によって正確な自社リソースを把握する目的で導入が進んでいます。

販売管理システムの種類については以下のページでも詳しく解説しています。併せてご覧ください。

販売管理とは?業務の基本から効率化するシステムまで徹底解説

純国産の完全統合型Web-ERP「GRANDIT」

「GRANDIT」は、弊社システムインテグレータが提供する、純国産のERPパッケージです。

中・大規模事業者向けのERPで、日本語に最適化されたUI/UXを備えた使いやすさと、高い業務適応力を両立したシステムとなっています。

また、各業種・業態の特性に合わせた専用テンプレートもご用意してありますので、幅広い業種での活用が可能です。

まとめ

フリーのテンプレートなども存在しているため、Excelで販売管理を行うことは不可能ではありません。ただしご紹介した通り、属人化やミスの発生リスクが高まるといった課題もあり、企業経営をスムーズに行うためにはシステムの導入が欠かせません。

導入するサービスにもよりますが、ERPの機能をカスタマイズしたり、販売管理システムと連携させたりすると、データ管理の観点からもスマートな仕組みを構築できます。企業のシステムをよりスマートに、よりデータ活用ができるようにしたいとお悩みの方は、ぜひ弊社までご相談ください。

また、ERPの比較表を無料で以下よりダウンロードいただけますので、ぜひご活用ください。


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