コスト削減(経費削減)とは?期待できる効果と見直しのポイント

 2023.07.10  株式会社システムインテグレータ

企業が成長し、継続して利益を出すためにはコストカットによる経費削減が必須です。コスト削減を進めることによって利益向上だけでなく、業務の効率化や従業員のモチベーションアップにもつながります。

企業経営におけるコストは人件費や広告費、原材料費など多岐に渡りますが、項目ごとに見直しに取り組むことで適切なコスト削減が可能です。ただし、やみくもにコスト削減を推し進めると逆効果になってしまう恐れもあります。

この記事では、コスト削減における見直すべきポイントや実際の成功事例などを解説します。

コスト削減(経費削減)とは

コスト削減とは、企業活動で発生するコストを削ることです。ここでいうコストとは、経営に必要な経費である人件費や通信費、時間などを指します。

コスト削減と聞くと、書類の電子化に伴うコピー代の削減や、アウトソーシングの活用による人件費の削減などが思い浮かぶでしょう。このことから、コスト削減は「経費削減」とも言い換えられます。

企業の利益を単純な計算では、売上からコストを差し引いたものが利益であると言えます。コストは原材料費や在庫管理費といった直接的なものだけではなく、間接的な人件費なども含まれるのが特徴です。つまり、企業の売上が変わらない場合でも、各種コストをカットできれば利益の向上を目指せます。

重要なのは、必要ないコストを減らすことです。利益につながる重要な投資まで削減してしまわないように注意しましょう。

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コスト削減によって期待できる効果

企業がコスト削減に取り組むことで、生産性の向上や業務効率化、利益アップの効果が期待できます。また、削減したコスト分を従業員の給料やボーナスに還元できれば、モチベーションアップにもつながるでしょう。

ここでは、コスト削減で得られる効果について解説します。

業務の効率化・生産性の向上

コスト削減によるメリットとしてまず挙げられるのは、業務の効率化と生産性の向上です。無駄な作業や余計な備品などがないかチェックし、業務フロー全体の見直してみましょう。無駄を見つけ、その改善策を講じられれば業務の効率化につながります。業務が効率良く進められると従業員の負担も軽減されるため、生産性の向上も期待できます。

利益の向上

企業の利益は売上からコストを差し引いたものである、ということはすでに述べた通りです。つまり、コスト削減は利益の向上に直接つながります。

企業が利益拡大を狙うのであれば、「製品やサービスの売上をアップさせる」か「コスト削減」に取り組むしかありません。両方に取り組むことが最も良い方法といえますが、売上を伸ばすのであれば新製品開発などの投資対効果を分析したりする必要があります。一方、コスト削減はそれらに比べると取り組みやすい点が特徴です。売上アップを目指すよりも、効果が表れやすい施策といえるでしょう。企業の利益が向上すると、株主や金融機関からの評価が高まります。

社員への還元によりモチベーション向上

固定費や消耗品費などで削減したコストの一部を従業員の給料やボーナスに反映できれば、従業員はリターンを得られるため業務のモチベーションが上がります。コスト削減は企業側だけでなく、社員側にもメリットが得られるのです。

ただし、コスト削減の目的を明確にした上で周知しなければ、かえってモチベーション低下につながりかねません。従業員とのコミュニケーションをしっかりと取り、賛同を得ることが重要です。

コスト削減でチェックすべき見直しポイント

企業経営では主に人件費やオフィスコスト、採用コストの3つがあることを述べました。では、コスト削減において見直した方が良いポイントとは具体的にどのようなところなのでしょうか。ここでは、「固定費」「消耗品費」「人件費」の3種類から改善点を解説します。

固定費の見直し

「固定費」とは、水道光熱費や通信費、オフィスの家賃など売上に関係なく発生する経費のことです。このうちまずは毎月継続的に発生するものについて見直しを進めましょう。

具体的には以下の取り組みがおすすめです。

  • オフィスの賃料契約を見直す
  • オフィスの賃料を不動産に相談する
  • オフィスの移転を検討する
  • テレワークを導入して出社する社員を減らす
  • 照明をLED電球や人感センサー対応のものにする
  • エアコンの設定温度を見直す
  • クールビズを推奨する

消耗品費の見直し

変動費である消耗品費の削減は、コスト削減として取り組みやすく大きな効果が期待できます。消耗品としてまず挙げられるものが、筆記用具などの事務用品です。事務用品は業務に必要なものですが、発注数を見直して在庫過多を無くしていきましょう。

消耗品費の見直しには、使う分だけを購入することが大切です。購入費用に関しても、できるだけまとめ買いをする、法人向けサイトを利用するといった工夫を行いましょう。

また、業務のペーパーレス化も消耗品費の見直しとして重要です。書類や伝票をデジタル化することで用紙代やコピー代を削減できる上、事務作業の効率化に効果があります。

人件費の見直し

人件費には給与やボーナスの他、社会保険料や福利厚生費などが含まれるため、固定費の中で最も大きいコストといえます。業種によっては出張費や交通費といったコストもかかってしまっているケースもあるため、これらの削減も重要な課題です。

出張費や移動にかかる交通費を見直すのであれば、会議をオンラインに切り替えるといった工夫を行いましょう。Web会議ツールやテレワークを導入すれば、会議をオンライン上で行えるため出張の回数を抑えられます。

人件費の削減には、長時間労働の見直しやアウトソーシングの導入もおすすめです。人員の再配置により長時間労働を是正できれば、残業代の削減が可能です。

コスト削減を実施する際の注意点

ここまで、コスト削減のメリットやポイントなどを解説しましたが、むやみやたらなコストカットは行わないようにしましょう。コスト削減を進める際の注意点としては、「社員のモチベーションが下がらないようにする」「サービス品質が低くならないようにする」「目標を設定する」の3つが挙げられます。

社員のモチベーション低下を招かないようにする

コスト削減を進めるには、削減する内容を周知した上で従業員の理解を得ることが大切です。従業員に負担がかかるような内容ではモチベーションが下がってしまい、生産性の低下や離職率に影響を与えてしまうでしょう。

モチベーション低下を招くコストカットとして特にやってはいけないことは、休暇制度や通勤手当といった福利厚生の縮小です。従業員からの反発は大きく、優秀な人材が会社から離れていってしまうおそれがあります。

また、やみくもな人員削減も悪影響です。業務に携わる社員が少なくなることで労働時間が増加し、それに伴って残業代も増えてしまいます。結果的にコストがかかってしまうケースも考えられるため、社員のモチベーションに関係するコスト削減は避けましょう。

サービス品質の低下を招かないようにする

コスト削減は企業利益を向上させるために行うものなので、サービス品質を犠牲にしてはなりません。コスト削減を行いつつ利益アップを目指すために、製品やサービスの品質やクオリティを落としてしまうようなコストカットは避けるか、慎重に進めるようにしましょう。

目標を設定したうえで進める

コスト削減の際は取り組み内容と目標を定め、それを会社全体に周知します。目標を決める場合、コストカット時の効果を算出し具体的な数値を設定すると良いでしょう。

また、会社全体で足並みをそろえてコストカットに取り組むためには、経費削減によって得られた利益を従業員に還元するといった前向きな目標を設定することも重要です。

コスト削減に成功した事例

コストカットの方法はさまざまで、企業によってやり方は異なります。ここでは、「株式会社富士薬品」と「株式会社フジテックス」が取り組んだコスト削減について紹介します。2つの企業が行うコスト削減を参考に、自社がどのようなコストカットに取り組むべきか考えてみましょう。

株式会社富士薬品

株式会社富士薬品は医薬品の販売・製造、全国で1,200店舗のドラッグストアを展開する企業です。マニュアル作成・改訂における課題点として、530種類を超える紙のマニュアルの不便さや検索性の悪さが問題となっていました。改訂作業を行って店舗にマニュアルを通達しても十分な浸透が期待できず、マニュアル実装率の向上とそれに伴う労務費と資材費を抑えることがコスト削減の目的となります。

そこで活用したのがマニュアルのクラウド化です。マニュアル作成サービスの導入によってペーパーレス化が進み、年間2,000万円のコストカットが可能になりました。店舗の業務マニュアルでは静止画だけでなく、お客様への声掛けやトークなどを動画にして配信しており、マニュアル整備の効率化がなされています。

出典:500超のマニュアルをクラウド化、2,000万円のコストカットを実現

株式会社フジテックス

株式会社フジテックスは、環境事業やエネルギー事業、物流事業など幅広い分野に対応した総合商社です。フジテックスはこれまでの営業方法を見直すことによって、不要な時間のコスト削減を目指しています。

以前は問い合わせが届き次第、訪問先に訪れていましたが、結果を得られずに帰社することが少なくなかったそうです。そこで、インサイドセールス・オンライン営業ツールを導入し、重要な案件の場合のみ訪問するように工夫しました。

ツールの利用により営業は大きく効率化され、訪問が減った分は別の業務をこなせるようになり、時間のコスト削減だけでなく人材の活用につながっています。商談数も増加しており、今後はさらなる営業の質向上が目的のようです。

出典:【効果は1人10万円!?】オンライン営業によるコスト削減を試算!具体例とともに解説

まとめ

企業利益を上げるためには適切なコスト削減を行うことが大切です。企業の売上が変わらなくても、コストカットを進めれば利益の向上が期待できます。経営にかかる費用の中でも割合が大きい人件費や採用コストの他に、水道光熱費や消耗品費といった細かいコスト削減も有効です。

また、コスト削減による従業員の負担を減らすためには、モチベーション低下を招くものを避け、目的を明らかにした上で会社全体に周知し理解を求める必要があります。

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