在庫管理システムとは?基本機能や導入メリット、おすすめシステムまで解説!

 2021.06.30  株式会社システムインテグレータ

適正に在庫管理を行い、在庫回転率を向上させることで、売上向上や保管費用の削減が期待できます。しかし、過不足なく在庫を管理することは決して簡単ではありません。

在庫管理を適正に行う一つの施策として「在庫管理システム」を活用する方法が挙げられます。システムを導入・運用することで、余剰在庫や欠品を生じさせない在庫の管理と把握が可能になります。

この記事では、在庫管理システムの基本機能と導入のメリット、そして業務データの一元管理を実現する「ERP」についてご紹介しています。

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在庫管理システムとは?

在庫管理システムとは、在庫状況をシステムで管理・把握し、余剰在庫や欠品を生み出さないためのシステムです。

在庫管理において、欠品や余剰在庫の発生防止、データ上の在庫数と実際の在庫数を一致させることは重要な課題です。在庫管理システムはこのような課題を解決し、在庫数の適切な保管や、速やかな搬入・搬出をサポートしてくれます。

そして、在庫品目や保管場所・拠点のデータを一元管理することで、業務効率化と生産性向上が期待できるのです。

似たものとして倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)があります。WMSも在庫数を管理し、在庫の実数管理のための棚卸しの機能等が備わっていますが、倉庫内業務の効率化に主軸が置かれているのが在庫管理システムとの違いです。

在庫管理ついては以下の記事で詳細な内容を解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

在庫管理とは?

在庫管理ができるシステム

在庫管理システムは独立したシステムのほか、「基幹システム」に備わる機能の一部として運用されるケースもあります。

基幹システムに備わっている場合、他の購買管理システムとデータを連携させることで、一気通貫のデータ運用が可能になります。

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在庫管理システムの基本機能

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在庫管理システムは、正確な在庫データを根拠に在庫数や品目の管理を行うためのシステムです。システムの機能を活用することで、さまざまな課題を解決することができます。

ここからは、システムに備わる一般的な基本機能についてご紹介します。

在庫数管理機能

製品ごとや保管拠点ごとに、在庫数を管理する機能です。

カテゴリなどで分類するほか、事前に指定した条件で在庫を管理することも可能です。

製品番号やロット番号などの条件を用いて検索を行い、出庫予定の製品の在庫データを把握したり、一部拠点における在庫数のみを把握したりする際に役立つでしょう。

入出庫管理機能

出庫予定の製品、入庫予定の製品、及びこれらのチェックの実施をサポートする機能です。

入庫する際には、品番やロット番号などの情報を登録します。在庫として登録されると、バーコードなどが自動発行され、専用の読み取り端末などを使用して製品の入出庫を管理します。この機能によってシステム上に出庫した製品が登録され、正確な管理・把握ができます。

検品管理機能

入庫・出庫する製品の実数とデータ上の数が一致しているか、品番などに間違いがないかを確認する機能です。

手作業と目視での検品に代わり、製品に割り当てたバーコードなどを専用端末で読み取るだけで、入出庫データとの照合をシステムが自動で行います。

システムによる正確なチェックによって検品の精度が向上するほか、従来の検品方法と比較するとかかる手間とコストを大幅に削減することが可能です。

返品管理機能

様々な理由で製品が返品されて再入庫する際、入出庫の履歴データの修正が必要です。

このとき、一定の条件に基づき適切な処理を行わなければ、在庫数に誤差が生じてしまいます。しかし、返品管理機能を利用して処理を実施すれば、システム上の在庫データが自動で更新されるため、在庫数のデータが適切に保たれます。

また、手作業で数値を入力する必要がないため、入力ミスなどで生じる在庫の過不足を未然に防ぐことが可能です。

棚卸機能

実在庫数と在庫データを照合する棚卸し作業を、システムのサポートで効率化する機能です。

棚卸しデータは企業が収益を算出するために必要となる重要なデータですが、煩雑でミスが起きやすい作業でもあります。しかしこの機能では、製品に割り当てたバーコードと読み取り端末を使うことで、正確で効率的な棚卸しを可能にします。

在庫データはシステムを通じて社内で即座に共有され、月次決算などの資料作成に役立てることもできるでしょう。

在庫分析機能

在庫分析機能では、システムに蓄積された入出庫データを利用して、さまざまな角度から分析・評価を行うことができます。売れ筋や死筋、市場のトレンドなどを把握することが可能になります。

分析の結果から、市場の需要変化に柔軟に対応したり、不良在庫となり得る商品を抽出したりといった施策を打ち出すことができます。

在庫管理システムの導入メリット

Warehouse manager checking her inventory in a large warehouse

在庫管理システムの特徴は、正確なデータで管理状況を把握できる点です。

表計算ソフトなどを用いる従来の方法と比較すると、システムを導入・運用した場合には以下のようなメリットがあります。

業務効率化の実現

先述のとおり、入出庫や棚卸しの際には製品に割り当てたバーコードと読み取り端末を利用することで、リアルタイムかつ正確性の高い在庫管理が可能になります。

手作業での確認や、表計算ソフトで作成した在庫一覧表への手入力などと比較すると、業務にかかる時間と手間を大幅に削減します。在庫数が多ければ多いほどシステム導入によって得られるメリットは大きく、人員の再配置などでコストメリットを最大化できる点も特徴です。

適正在庫の維持

在庫状況を即座に把握できない管理は、余剰在庫や欠品を発生させる原因のひとつです。

在庫管理システムであれば即座に現在の在庫状況を把握することができるため、不足している製品の発注や、取引先へ信頼性の高い在庫情報の提供するといった対応が可能です。状況に応じて適正な入出庫管理を行うことで、適正在庫を維持し、在庫の回転率の向上が期待できます。

キャッシュフローの安定化

適正化された在庫管理は、負債となる在庫を最小限に留めることで、キャッシュフローを安定化させる効果があります。過不足がない在庫状況で市場の需要に応えることで、余剰在庫を削減し、機会損失を最小限に留めることが可能です。

さらに、業務効率化で保管費用や人件費などの費用が圧縮され、収益のバランスも最適化されます。

在庫管理システムの種類

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在庫管理システムを構築する際、必要な設備を自社で管理するかどうかによって「オンプレミス型」と「クラウド型」に大別されます。

それぞれに利点があり、事業規模やコストなどの条件をもとにしていずれかの方式を採用します。

オンプレミス型

オンプレミス型の在庫管理システムは、サーバーを自社内に構築し、そこにシステムをインストールしたうえで運用する形態です。

オンプレミス型は在庫管理システムに必要な設備をすべて自社で保有・運用・保守することができ、カスタマイズ性が高い特徴があります。独自性の高い在庫管理が要求される企業においては、最適でしょう。

また、自社内での運用を前提としたシステムであるため、既存の基幹システムと連携を取りやすいこともメリットといえます。一方で、オンプレミス型の在庫管理システムを運用するためには設備と人員が必要になりやすく、比較的大規模な業種・業態で採用されるケースが多いようです。

クラウド型

クラウド型の在庫管理システムは、クラウド上にあるシステムをインターネットを介して利用する運用形態です。基本的には必要なインフラやソフトウェアが全て用意されているため、システム運用に必要なサーバーを自社で用意する必要はありません。利用契約を結べばすぐにシステムを使用することができ、設備運用・保守にかかる様々なコストがかからない点がメリットです。

もし設備にトラブルが発生した場合、ハードウェアの交換・修理はサービス提供者によって実施されます。初期投資と設備維持にかかる費用が安価で人員の負担も少ないため、中小規模の業種・業態を中心にこうしたクラウド型サービスが普及しています。

なお、基幹システムの一部である在庫管理システムをクラウド型で運用するには信頼性が低いと指摘される場合もあります。しかし、ITシステムの安全判断基準「FISC安全対策基準」の改定や、セキュリティ認証「ISO27017」の整備などが進み、現在は高水準のセキュリティレベルを確保したクラウドサービスも増えています。

在庫管理システムの選定ポイント

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ここからは、在庫管理システム選定のポイントについて、より詳しくご紹介します。

操作性

在庫管理システムは運用時の操作性が重要視されます。その理由は、在庫管理に関わる業務は社員からアルバイトまで、多くの人が関わるためです。そのため、単に機能や要件を満たしているだけのシステムでは業務で使いこなすことが難しく、効率化どころか現場に余計な混乱を引き起こしかねません。

在庫管理システムを選ぶ際には、直感的なインターフェースで、誰でもすぐに業務が行える操作性を備えているかどうかをチェックしましょう。また、基幹システムの一部として在庫管理システムが組み込まれている場合には、操作の不具合がシステム全体に悪影響を与えてしまわないようなものを選んでおくと安心です。

サポート体制

在庫管理システムは、システムの導入以上に運用を維持することが重要なポイントになります。新しいシステム導入直後は業務プロセスの再構築が行われます。業務のやり方やフローが変わってしまうため、不安感や抵抗感をもつ従業員も少なくないでしょう。このような場合にシステムベンダーによる導入サポートやトレーニングが重要になります。

例えば現場の従業員にシステムの理解を促してくれたり、読み取り端末の操作方法などをサポートしてくれたりすることで、スムーズなシステム導入と運用維持が可能になります。また、事業の成長によってシステムの機能拡張など、導入後もサポートが必要になる場合は多々あります。状況に応じて様々なサポートを受けられるかどうかも、在庫管理のシステム選定で重要な要素です。

連携性

既存の販売管理システムや物流システムとデータ連携が可能かどうかは、在庫管理システムを選ぶ際には必ず確認すべきポイントです。既存システムと連携させる際には「API自動連携」や「CSV自動出力」といった機能があると便利でしょう。

これらの機能で連携性を確保できれば、様々なシステムとの連携が可能になり、在庫データ活用の幅が広がります。さらに、汎用性が高いシステムであれば、ECサイトシステムやECモール構築パッケージなどのシステムと連携させることも可能です。また、API連携を活用すればシステム開発を一から行う必要がなくなり、在庫管理システムの導入までの時間を短縮したり、工程を削減したりする効果もあります。

販売に関する情報の一元管理が可能!ERP

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統合基幹業務システム「ERP」は会計、人事、生産、販売、そして在庫管理などの数ある基幹となる業務を統合、情報を一元管理するためのシステムです。ERPは基幹系システムの利便性をさらに向上させ、あらゆる業務のデータが統合できます。統合されたデータベースを利用することで、生産から販売まで一貫したコスト管理を実現できるなど多くのメリットが得られます。

ERPを利用したデータ管理では、全社の経営状況をリアルタイムで可視化することが可能です。可視化されたデータによって経営判断が行いやすくなり、市場需要の急激な変化にも柔軟に対応することができるでしょう。さらに、一気通貫のデータ管理によって在庫管理データを確認しながら、同時に他の業務システムのデータ確認が行えます。これにより、業務効率化と生産性向上も期待できます。

スピーディーな経営判断が求められる昨今において、ERPに統合した業務データは迅速かつ正確な経営判断を下す大きな武器になるでしょう。業務データを個々のデータベースで管理する状況ではリードタイム短縮は難しいといえます。しかし、ERPを利用して各業務データを統合すれば、事業のさらなる飛躍が見込めるのです。

まとめ

今回は在庫管理をテーマに、概要や役立つシステムをご紹介しました。在庫の適正な管理は企業の売上向上や不要なコスト削減につながります。また、在庫管理システムの導入によって、在庫を適正に管理しやすくなります。

もちろん在庫管理システムなら何でも良いわけではなく、操作性や連携性などを踏まえた選定が必要になります。「システムを連携して業務を効率化させたい」「データを統合して管理したい」という課題をお持ちの方は、ぜひERPの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

ERPの導入をご検討されている場合は、ぜひ弊社が公開しているこちらの資料もご参考ください。

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