近年では、何か情報収集をしようと思った際にWebサイトなどのテキストベースのコンテンツだけではなく、Youtubeといった動画ベースのコンテンツを参考にすることも増えてきました。
MMD研究所の2021年の「ライブコマースに関する利用実態調査」によると、ライブコマース視聴した後にすぐ遷移できるECサイトから商品を購入した人の割合は48.6%と約5割を占めることがわかっています。引用:https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1960.html
動画はテキストコンテンツよりも、視聴者に与える情報量が多いため、消費者の購入検討材料としてECに有効活用することもできます。
そこで今回は、動画市場では最大のシェアを誇るYouTubeで動画コマースを行うことができる
「ショッパブル広告」について、解説していきます。
本記事を読むことで、ショッパブル広告の概要や、メリット・デメリットなどを理解することができますので、ぜひ最後までご一読ください。
ショッパブル広告とは?
ショッパブル広告とは、消費者が動画視聴中に表示されたカートをクリックすると、関連した商品のリストが表示され、YouTubeから直接購入ができる仕組みです。
ブランドが直接広告をうって動画上から購入できる、ショッパブル広告自体は2015年から存在していました。
ただ、2021年1月にGoogleが正式にYouTubeに新機能として搭載することを発表したことで、より多くの企業に「ショッパブル広告」が認知されるようになりました。
ショッパブル広告については、YouTube以外にもInstagramでも活用されており、「IGTV(Instagram専用の長尺動画投稿・共有サービス)」や「Reels(リール動画)」など独自機能を利用して、動画から商品を直接購入できる仕組みを組み込んでいます。
利用する方法について
Youtubeのショッパブル広告は、Youtubeのクリエイターダッシュボードである「Youtube studio」から設定することができます。
具体的な手順としては、
・Youtubeショッピングを通じてストアを設定
・Youtubeと連携
・宣伝したい商品にタグ付けし、視聴者の視聴順序を指定する
という順番になります。
商品表示はいくつか選択できるようになっており、
チャンネルストア、動画とライブ配信の下の商品セクションorオーバーレイ、ライブ配信の固定商品などが挙げられます。
Webページへの遷移なくカート上から直接商品を購入できるため、かご落ちする割合を抑えられるといえるでしょう。
誰が利用することができるか
Youtubeショッピング内のショッパブル広告が利用できる対象としては、
・Youtubeパートナープログラムが利用できる国や地域に拠点があり、チャンネル収益化が承認されている
・チャンネル登録者数が1,000人を超えている、もしくは著名人のチャンネルである
となります。
企業としてすぐに取り組みたくても、利用資格要件があるため、ある程度自社のYoutubeチャンネルを育成する必要があるといえるでしょう。
総務省情報通信政策研究所の「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(引用:https://www.soumu.go.jp/main_content/000831289.pdf)」によると、
Youtubeを含むオンデマンド型動画共有サービスが最も高い利用率を誇っており、約9割を占めることがわかっています。
そのため、企業のブランディングとしても今後Youtubeなどのオンデマンド型動画共有サービスへの強化は必須になっていくことが考えられるでしょう。
ショッパブル広告のメリット
メリットは、大きく2つあります。
1つ目は、特定のECプラットフォームとYoutubeと連携させ、チャンネルでグッズなどの商品宣伝を行うことができる点です。
既にE-Commerceのビジネスを行っている場合、ショッパブル広告を活用することで、顧客に対して動画を用いたより強い購買訴求を行うことができます。
2つ目は、ライブ配信で商品にタグ付けを行うことができる点です。
消費者がライブ配信中に気になった商品ラベルを選択して、タグ付けされた商品リストを確認することができます。
商品を通じた顧客接触も増える為、必然的に顧客エンゲージメント向上を期待すること可能です。
ショッパブル広告のデメリット
次にデメリットとしては、利用する際に一定の資格要件が必要な点です。
YouTubeのチャンネル登録者数が1,000名以上である、などの利用要件が
設けられているため、誰でも利用できるわけではありません。
そのため、すぐにYouTubeのショッパブル広告を利用して、
商品販売したいという人には向いていないかもしれません。
ただ、YouTubeのシェアが年々増加していることや、多様なデジタルチャネルのニーズを勘案すると、今後企業としてYouTubeに取り組んでいくことは、ビジネスをスケールする上で必要なことであると考えられるでしょう。
動画コマースにチャレンジしてみましょう
今回はYouTubeのショッパブル広告についてご紹介しました。
動画コマースと聞くと、難しく聞こえるかもしれませんが
YouTubeやInstagramなど日常にも、段々と浸透しつつあります。
もしも動画コマースを含むデジタルプラットフォームを構築したいというご要望がありましたら、
ぜひとも「SI Web Shopping」にお問い合わせくださいませ。
今回ご紹介したショッパブル広告は、無料で始められるので
自社でマーケティングをしたいと考えられている方は、ぜひご検討してみてはいかがでしょうか。