活用事例 ミズノ様

完全オンラインのアイデアソンで
運営の効率化とアイデアの「財産化」を実現


総合スポーツ用品メーカーのミズノ(ミズノ株式会社)では、3年前から社長主催でアイデアソンが実施されてきました。開催期間約1カ月のこのイベントで、アイデア発想支援ツール「IDEA GARDEN」をご利用いただきました。

このたび、アイデアソンの運営を担当された清水様に、活用方法や使ってみた印象などお話を伺いました。

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アイデアソンを終えて、率直な感想を聞かせてください。

今回はじめて「IDEA GARDEN」を使って、フルオンラインでアイデアソンを実施しました。

今までは、例えばオンラインのホワイトボードツールを使いながら、強制発想などの方法でアイデアを出していく、といったことをやっていました。しかし、今回はテーマが「あなたのやりたいことや夢を起点に事業アイデアを出しましょう」だったので、強制発想的に出していくというよりは、自分がもともと持っているものを膨らませていく、ということを中心にやりたいと思っていました。

そのために何が必要だったかというと、アイデアを吐き出し、それを可視化すること。それに対して多くの人からいろいろな角度でコメントをもらう、というのがとても大事なポイントだと思っていました。今回IDEA GARDENを採用したのも、一番やりたかったことを実現できそうだったからです。

2日目は、社員同士で自分の夢を短い時間で伝えあい、それに対してお互いにアドバイスを送るといった趣旨のイベントを実施しました。参加者約30名のうち15名が自分のやりたいことについて語って、平均すると1人につき10人ほどからコメントがついている状態を作れました。誰かのやりたいことに対して、いろいろ人がいろいろ角度でコメントを送れるということを十分に体験できたのではないかなと思っています。起きてほしかった行動は起こせたのかなと。

何をもって結果とするかという点については明言化するのが難しいところもあるのですが、ポジティブなことが2つ起こったと思っています。

一つが、2日目の15名全員がその次のステップに進んでくれたこと。次のステップというのは社長へのプレゼンで、社員にとっては結構大きなステップです。自分で思いついたことを発表して、次の大きなステップに進むというのは勇気がいることですよね。となりを見た時に自分の作ったプレゼンが少しでも劣っていると感じてしまったら、もう次に進むのはやめておこうかな、と考えるのは心情として起こり得ることです。それでも、全部が次のステップに進んだということは大きかったと思っています。

自分のやっていることに対して、こうしたらできるのではないかと、後ろから支えてくれる人が周りにいるという環境、そういう関係を作れたことは、このアイデアソンでIDEA GARDEN使ったからこそ生まれた効果ですね。サポーティブなコメントをもらう体験ができたことは、それだけで一つの価値だったのではないかと思っています。

もう一つが、発表が終わった後に似たテーマを考えていた人たちがチームを組んで、その次のステップに進んだこと。自分自身がやりたいことが有機的に交わりながら一つのチームが出来上がったのです。社長に発表したその日にアイデアの評価をもらって、さらに次のステップであるインキュベーションのフェーズで今、チームで動き出してくれている。そういう横の交わりが実現できたことも、今回のアイデアソンを実施して良かったことだと思います。

 

アイデアソンはもともとオンラインでやる想定だったのでしょうか?

このイベントには、全国から参加してもらえたらいいなと思っていました。

企画の当初は、アイデアソンのような形でチームを組んで一つのテーマについて考えていくイメージで、夢を起点にチームを事前に作っておいてもらい、その夢についてチーム内でアイデアを深められる場所を設けようか、という話をしていました。そのため、オフラインで集まれる人はオフラインで参加してもらう想定もありましたが、オンラインでの実施もはじめの頃から想定はしていました。

今回のイベントに関してはIDEA GARDENを使う想定であったことと、個人として何がやりたいのかという点にフォーカスが当たった方がいいなという気持ちがあったので、まずは個人からの発信をやってみようということになりました。そこから、個人から発信するのであればオフラインじゃないね、オンラインのイベントで問題ないか、という風な感じで決めていきました。

 

これまでイベントで使っていたツールについて課題はありましたか?

よく使っていたのはホワイトボートツールの「Miro」です。これを使ってワークシートのようなものを作り、それに対してアイデアを入れてもらう、ということをよくやっていました。

フレームワークを使った作業はやりやすいのですが、フィードバックに関してはコメントが散らかって少しやりにくいと感じていました。

1つのアイデアをここにまとめてあるので、付箋でコメントしてあげて」といった運用にしようと思えばできるのですが、実施後に見返すとなると管理が難しいのです。作り上げたアイデアがそこには確かに存在しているのだけれど、読み解こうと思ったらどの付箋を見たらいいのかわからない、という課題点がありました。

アイデアの根幹になる部分がここに書いてあって、それに紐づいているコメントはこれで、ということがわかりやすい点もあって、今回IDEA GARDENを採用しました。ツールを使いながらアイデア出しをしてフィードバックする、後から見直しても内容を把握しやすいところが良かったです。

アイデアをみんなで持ち寄ってとりあえず発散させる、というだけであればホワイトボードツールの方が使えると思います。ただし、そこで出てきたアイデアを1つの場所にまとめておくのであればIDEA GARDENの方が良い。IDEA GARDENは本来グループワーク用のツールではないので、役割が違うものという印象を受けました。

 

IDEA GARDENを使ってどのように運用されましたか?よろしければ実際に使ったIDEA GARDENの画面を見せていただけないでしょうか。

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ガーデンボードにはDAY1からDAY3までのカラムがあります。

DAY1では3分間のワークで自身の「挑戦」について書いてもらい、次に進める人はDAY2に移してもらうというオペレーションで進めました。参加してくれた約50名のうち30名くらいが何かしら書いてくれて、次のフェーズに進んだのが15名です。DAY2のメンタリングピッチに進んだ15名のうち、似たテーマの2人がチームを組んでトータルで1514テーマがDAY3に進みました。

DAY21分間の発表のあと、3分間コメントを書くための時間を設けました。ボード上にコメント数が見えるのでたくさんコメントもらっている印象は伝わりますね。今回はほとんどのユーザーがアイコン画像を設定していないのでわかりづらいですが、各アイデアに対していろいろな人からそれぞれコメントをもらえました。例えば小学校のグラウンドに天然芝を入れる「ミズノ天然芝への挑戦」というアイデアには、入社歴の短い方から長いベテランの方まで多くの社員がコメントしてくれています。

 

ステータスごとに記入項目は設定しましたか?

それぞれに設定しました。全部埋めてほしかったところ、埋めてもらえていない部分もありましたが。

DAY1は概要だけ埋めてもらい、DAY2に進むときはWHY YOU?「なぜあなたがやるのか」とWHY MIZUNO?「なぜミズノがやるのか」を書いてもらいました。さらにDAY3の社長ピッチに進むアイデアには、もう一歩踏み込んで「誰が喜んでくれるか」「それによって世の中がどんな風に変わるのか」「変わった世界に近づくためにミズノができること」といったことを考えてもらったという流れです。

こういった内容が含まれていればプレゼンの骨子になります。短い文でもこれらの項目を埋めてもらえたら、ある程度の品質担保といいますか、「やりたいだけ」にならずに「こんな人が喜んでくれる」絵が見えるようになるかなと考えて設定しました。

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DAY3の社長ピッチはどのように行われましたか?

発表の形式は個々に任せていたので、口頭で説明する人もいましたし、プレゼン資料を作ってきた人もいました。社長にはコメントを頂きながら発表を進めて、最終的に3つアイデアを選んでいただきました。

 

実際に参加された方の、IDEA GARDENに対する評価を伺えますか?

現時点では参加者の声は直接聞けていない状態です。初めてシステムを使ってみたところでフィードバックを得られていないのは正直残念ではあるのですが、私から見た印象としてはみんな問題なく使えていたな、というところです。ログインにもっと手間取るのかな、入力の様子はどうかな、といったところは気になっていたのですが、事前に少し説明するだけで問題なく使えていたので、使いやすくて良かったのかなと思っています。

 

アイデアソンの運営側としてはいかがでしたか?

運営側としてはいろいろと手間が省けました。今までだったら、「コメントを出してください」と参加者にお願いしたり、アイデアが出るたびにホワイトボードツールに付箋を貼ったり、ZoomTeamsのチャット機能を使う場合には「ここから先はこのチームに対するコメントです」といったアナウンスをしたり、といったことがオペレーション上必要でした。

IDEA GARDENを使ったアイデアソンでは、そういった手間がかかりません。

さらに、コメントが各案件に紐づいた状態で後から振り返られる点も良いと思います。例えばチャットツールでは、ここから先はこの案件に関するコメントです、と区切って共有しようにも、後から誰がどうまとめるのか、なかなか難しいですし、できていませんでした。IDEA GARDENは簡単な説明だけで使ってもらえるので便利だと感じました。

 

「こうなったらもっと良いのに」と思う部分はありましたか?

全社員をユーザー登録できているわけではないので、みんなにふらっと見にきてコメントしてもらう、とできなかったことだけが少し残念でした。事前に招待してURLから会議に入ってもらうのであればその人数分を登録しておけばいいのですが、アカウントを持ってない人を新たに招待する場合に、その人にはコメントの権限を与えられないところは変えてほしいな、と。

全社員分の名簿をあらかじめ登録しておくといったやり方でもできるのですが、それもまた手間になるので、我々としては会議URLを全社に共有して、URLを知っている人が自由に出入りしてコメントを残す、というオペレーションにできたらなお良かったですね。そうすればより良いイベントツールになると思いました。

また、管理者がユーザー登録を行うのではなく、各ユーザーが共有されたURLからサインアップできたら運用が楽になりますね。

 

アイデアは後から振り返った時に「なぜ思い付いたのか」「初心がどこにあったのか」という部分があいまいになりがちです。アイデアが育つにつれて経営層へのプレゼン機会なども増えるなかで、今後の進め方についてはどうお考えですか?

アイデア発想から先のステップに進めるかを検討する部分をイベントベースで紡ぐことはできたと思っています。アイデアの発想の起点はIDEA GARDENに立ち返ればわかる状態になっていますが、この先ここに溜まったアイデアをどう管理していくかは検討中です。

ig_case_mizuno_mr.shimizu01もっと複雑なコミュニケーションが必要になる段階に入ったらチャットツールの方が情報を管理しやすくなると思っていて、IDEA GARDENからアイデアが収穫された後にそれをどこに置くのかは今まだ答えが出ていません。

アイデアらしくなってきたものを溜めておいて、それをステップアップさせて実行に値するかをみんなで考える・育ててみる、といった今まで空白になっていた工程が今回埋められたと思っています。

付箋ワークだと、おもしろいアイデアが出てもワークが終わればほったらかしになってしまう。「あれおもしろかったのに、どこ行ったの?」となっていたことがIDEA GARDENにまとまっていて、みんなで育てていけるというのは楽しそうですね。

 

短期で発想から育成を回していくなかで成果が整理されながら溜まっていくメリットがIDEA GARDENにはありますが、短期的に使った成果物を見返すタイミングはアイデアソンの実施頻度によるところもありそうですね。

 

IDEA GARDENにアイデアをためておくという点では、どういった価値を見出していただけそうでしょうか。

その点はまさに悩みどころだと思っています。当社でアイデアソンを実施するのは年2回くらいです。イベントで活用するイメージは見えてきたのですが、アイデアの種がどこにあったかを頻繁に見にくるような場所になるかと言われると今はわからないですね。

次のアイデアソンを開催することになった場合には新たなガーデンを立ち上げていく必要があると思うので、このサイクルを回していった場合、現在検討しているBRONZE PLANはガーデン数の上限が3つなので1.5年経ったらもう一杯になってしまうんです。その先また開催しようと思ったら、それまでに使ったガーデンの情報を消す必要が出てくる。過去にこんな取り組みをしていたという記録が残っているのが良い状態だとしたら、それは本意ではないのです。そうはいっても過去のアイデアソンで使ったガーデンに新たにアイデアを追加していったらわけがわからなくなる。使い方の面ではその点が難しいなと思っています。常にアイデアを募集している状態にするのであれば問題ないとは思うのですが。

*現在は契約を更新いだたくたびにガーデンとアイデアの枠が追加されるプラン内容となっております。なお、余った枠を翌年に持ち越すことはできません。
例:ブロンズプランをご契約の場合、契約更新時に【3ガーデン、300アイデア】の枠が追加されます。更新前の枠が余っていても、新たにご利用いただける枠は【3ガーデン、300アイデア】までとなります。

 

最初は弊社でもIDEA GARDENを使って新しいアイデアを募集しますというイベントを実施しましたが、社内で自由に使えるようにしたら事業部ごとに各製品の改善を募るガーデンが次々生まれました。

確かに、業務課題や困りごと・意見を集めて解決すると流れを整理するという運用ではもっとうまく活用できそうです。

今回のアイデアソンの参加者にとっては財産になったと思いますし、参加しなかった社員も過去のアイデアソンに興味を持って見にきたり、コメントがたくさんついているのを見て参加意欲を持ってくれたらいいですね。「このテーマは誰が何を考えてつくったのか」を蓄積してさらに検索しやすくなれば、「アイデアといえばここ覗きにこよう」と定着した状態に近づいていくのかなと思います。そのためには、IDEA GARDENに馴染んでもらうための仕掛けも必要になりそうです。

 

今後もIDEA GARDENのご活用を支援させていただければと思います。本日はありがとうございました。

ミズノ株式会社

企業HPhttps://jpn.mizuno.com/

設立:19064
事業内容:スポーツ品の製造及び販売、スポーツ施設の運営、各種スクール事業を展開

※掲載している企業情報および記事内容は、取材時点(20223月)のものです。記載されている社名・商品名などは各社の商標登録です。内容の無断複製・転載の一切を禁じます。