エネルギー産業
【業界取り組み】
エネルギー産業では、AI(機械学習)の分類、識別、特徴量を抽出する技術を活用して、以下のような取り組みが行われています。収集されるエネルギー利用情報がより詳細になる中、エネルギー業界でのAI活用の動きが活発化しています。
【AI活用分野】
AI活用分野ごとにAIの活用ポイントと実際の活用事例をご紹介します。
電力需要予測
「電力需要予測」でのAI活用のポイント
・大量データの中から有意なデータの特徴を抽出することができること
【電力需要予測にAIを活用した事例】
日本気象協会のHP記事によると、社会条件・気象条件等の変動要因に基づき、気象予測技術とAIで過去の電力需要の特徴を解析し、高い精度の電力需要予測を実現することができるとのことです。
【出典元】「電力需要予測」
https://www.jwa.or.jp/service/weather-and-data/weather-and-data-02/
エネルギーマネジメントの効率化
「エネルギーマネジメントの効率化」でのAI活用のポイント
・サンプルとなるデータ・特徴量を教えることで、ルールや知識を学習し、判断できること
【エネルギーマネジメントの効率化にAIを活用した事例】
=事例1=
大崎電気工業株式会社のプレスリリースによると、AIが過去の使用電力量や外気温を学習し、環境に即した最適な電力目標値を自動で設定・制御することで電力を最適化し、快適性とエネルギー有効活用の両立を推進するとのことです。
【出典元】「独自開発したAI技術をエネルギーマネジメントシステムに搭載」https://www.osaki.co.jp/ja/notice/notice-87928068327388120681.html
=事例2=
DeNA × AIの記事によると、ゲームAIに用いられる探索技術を導入することで、原材料受入から製品生産までのプロセスを短時間で優れたスケジュールを自動作成することを可能になり、経験の浅い技術者でもさまざまな運用条件でスケジュールを短時間で比較検討できる見通しが立ったとのことです。
【出典元】「石炭火力発電所の燃料運用最適化」
https://dena.ai/work8/
異常検知
「異常検知」でのAI活用のポイント「異常検知」でのAI活用のポイント
・動画データから検査対象の特徴量を抽出し、検知精度を向上させる学習ができること
【異常検知にAIを活用した事例】
東京電力パワーグリットのプレスリリースによると、深層学習の技術を活用して作業員が確認していたVTRによる架空送電線の点検作業をAIが行い、異常検知の高度化と、点検作業時間の50%以上の短縮を見込むとのことです。
【出典元】「AIを活用した架空送電線診断システムの共同開発の開始について」
https://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/press/2017/1465460_8686.html
個別最適
「個別最適」でのAI活用のポイント
・エネルギー消費量、人口情報、インタラクションなど、顧客データの多様な側面から顧客の特徴量を抽出しインサイトに転換できること
【個別最適にAIを活用した事例】
ジョルダンソクラニュースのプレスリリース記事によると、東京電力ホールディングス株式会社は、電力事業向け人工知能(AI)サービスを導入し、家電カテゴリーごとに電力消費量の内訳と、高度な分析に基づいた各家庭に適した料金プランと、東京電力ホールディングス株式会社が提供するサービスなどの個別化レポートを提供するとのことです。
【出典元】「ビジェリが日本のTEPCOの顧客に電力使用量の項目別レポートを提供」
https://news.jorudan.co.jp/docs/news/detail.cgi?newsid=BW20200123005303