柔軟性と拡張性について

クリーンコア思想とは、SAPが推奨する「ERPコア（基幹部分）を極力カスタマイズせずに保つ」設計方針のことです。
従来のERPでは、業務に合わせて基幹部分へ多くの個別開発を加えることが一般的でしたが、これによりシステムの複雑化やアップグレードの障壁が生じていました。
クリーンコアでは、業務の拡張や個別要件への対応は基幹（コア）ではなく、周辺の拡張プラットフォームやAPI連携を通じて実現します。

これにより、標準機能の継続利用・アップグレードのしやすさ・保守性の向上を実現しながら、ビジネス要件への柔軟な対応も可能となります。

SAP BTP（Business Technology Platform）は、SAP S/4HANA® Cloud Public Editionにおける拡張・統合の中核を担うクラウドプラットフォームです。アプリ開発、データ連携、ワークフロー管理、AI活用などをノンカスタマイズで実現し、業務の多様なニーズに柔軟に対応します。
SAP BTPの最大の特長は、基幹システム（コア）に手を加えずに拡張できる点にあります。これは、SAPが推奨する「クリーンコア思想」との親和性が非常に高く、標準機能を維持したまま個別業務への対応や外部サービスとの連携を可能にします。