導入事例:セーフィー株式会社 様
自走の姿勢で「未来をつくる」事業基盤を
海外展開と数倍規模の成長を見据えた、グローバルERPという戦略的選択

左からセーフィー株式会社 光田様、佐々木様、西島様
セーフィー株式会社 会社概要
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会社名 |
セーフィー株式会社(Safie, Inc.) |
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設立 |
2014年10月 |
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代表者 |
代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平 |
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本社所在地 |
東京都品川区西品川1-1-1 住友不動産大崎ガーデンタワー |
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社員数 |
557名(連結/2026年1月時点) |
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事業内容 |
クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」の開発・運営および関連サービスの提供 |
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上場市場 |
東京証券取引所グロース市場(証券コード:4375) |
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URL |
セーフィー株式会社は、「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie(セーフィー)」を開発・運営する企業です。カメラとインターネットをつなぐだけで、スマートフォンやPCからいつでもどこでも映像を確認できる手軽さを強みに、クラウド録画サービス市場でシェアNo.1(※)を獲得しています。
2014年の創業から約10年で売上高約190億円規模へと急成長を遂げ、防犯用途にとどまらず、建設現場の遠隔臨場や店舗オペレーションの改善など、さまざまな現場で活用が広がっています。さらに、映像データとAIによる解析技術を掛け合わせることで、人の「見る・聞く・考える」といった業務を支援し、生産性の向上や業務効率の改善に貢献しています。
※ テクノ・システム・リサーチ社調べ『ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2025)』より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(54.3%)

今回のプロジェクトでは、執行役員 IT統括本部本部長の光田様、基幹システム開発部の佐々木様、西島様にお話を伺いました。
次のステージを支える事業基盤を
セーフィーでは、数年以内に現在の数倍規模の売上成長を目指すという明確な成長戦略を描いています。その戦略を支える事業基盤の整備が急務となっていました。
——ERP導入を検討し始めた背景を教えてください。
光田氏:「現在の業務では、システム外でやっている属人的な業務や、手作業でシステムのデータ連携をしている部分が多くあります。今後のロードマップを踏まえて将来を見据えたときに、このままの運用では難しいなと感じて、システムのリプレイスを検討し始めました。」
同社では基幹システム刷新は、単なる業務改善ではなく、成長戦略と整合したかたちで進めるべき重要な取り組みとして位置づけられていました。業務領域ごとに緊急度と重要度を見極めながら、段階的に刷新していく中長期的な構想が描かれていました。
光田氏:「現在は、販売管理やサブスクリプション管理、請求管理、会計管理といった領域ごとに、複数のシステムを組み合わせて運用しています。取り扱いが増えていく中でデータ量も増えてきていますし、海外取引も増えてきていて、外貨取引はシステム外で対応している部分もあります。システム間のデータ連携も手作業に頼っているところが多くて、入力内容のチェックや突合にも工数がかかっている状況でした。」
複数のシステムを組み合わせた現在の運用は、事業の立ち上げ期においては柔軟性のある選択でした。一方で、事業拡大とともにデータ量や取引の複雑性が増す中で、その分断は担当者にとって徐々に大きな負荷となりつつありました。
特に今後の成長戦略においては、海外展開の加速に伴い外貨取引のさらなる増加が見込まれています。しかし、現在の基幹システムでは、そのスピードと規模に対応しきれない可能性があると認識していました。
光田氏:「まずはシステム導入には緊急度と重要度の違いがあると考えています。在庫については、アナログ業務をシステム化しないと現場が回らない状況だったので、優先して対応しました。その次に重要度が高いのが、契約・請求・会計という一連の流れです。前の工程から刷新してしまうと、後ろが手詰まりになってしまうケースもあるので、まずは後ろから整えていこうという考えで、会計領域の改善を次のステップとして検討しました。」
この「後ろから整える」というアプローチは、目先の課題解決にとどまらず、中長期的なシステム全体の最適化を見据えた設計思想に基づくものです。今回のSAP Cloud ERP導入は、会計領域の改善を入口としながら、この会社の今後の成長を左右する重要な事業基盤への投資として位置づけられていました。
10社から3社へ、グローバルERPを選んだ理由
——ベンダー・製品の選定はどのように進めましたか。
光田氏:「当初の調査段階では、国産ERPからグローバルERPまで10社ほどを検討していました。デモや製品説明を聞く中で、事業拡大や海外取引への対応という点ではグローバルERPの方が適していると感じ、RFPを出す時点ではグローバルERP3社に絞り込みました。」
ERPと一口に言っても、中小規模向けから大企業向けのグローバルERPまで、選択肢は多岐にわたります。セーフィーでは数年以内に現在の数倍規模への成長を見据えており、そのスピードと規模に耐えうるシステムであることが前提となっていました。加えて、海外事業の拡大に伴う外貨取引への対応も不可欠です。こうした観点から、グローバルERPが選択肢の中心となっていきました。
光田氏:「グローバルERP3社に絞り込んだのは、『今の業務に合うか』ではなく、『将来の成長に耐えうるか』という観点からです。選定では一貫してその視点を軸に考えました。」
数年後には倍以上の規模を目指す、その意識があるからこそ、将来の成長に耐えうるグローバルERPを選ぶ——その判断が、長期的なコストとリスクの両面で合理的だという結論に至ったのです。

SAP Cloud ERP を選んだ決め手—「解像度の高い提案」と「パートナーとしての信頼」
——グローバルERP3社の中から、SAP Cloud ERPを選ばれた決め手は何でしたか。
グローバルERP3社はいずれも、クラウドネイティブであり、法改正や最新技術への対応、海外展開へのスケーラビリティといった点で大きな差はありませんでした。その中で最終的な決め手となったのは、「どれだけ自社の業務を理解した提案がなされているか」という点でした。
一方で、製品面においては、当初ERPに対して必ずしもポジティブな印象を持っていたわけではなかったといいます。
光田氏:「私がERPを見たのは2011年か2012年頃で、当時はクラシックな操作感で、使い勝手もあまり良くないという印象がありました。ただ、今回あらためてデモをみると、思ったよりもUIがモダン化しているなと感じました。」
過去の印象とのギャップがあったからこそ、実際のデモを通じて製品の進化を実感できたことも評価の一因となりました。そのうえで最終的な意思決定を後押ししたのが、当社の提案内容と向き合い方でした。
佐々木氏:「RFPの段階ではプレゼンは1回だけだったのですが、その中でもシステムインテグレータ社は当社の複雑な商流やオペレーションを、背景を含めてかなり深く理解していただいていると感じました。提案の解像度が高く、このプロジェクトを一緒に進めていくイメージが持てたのが大きかったです。」
加えて、提案後のコミュニケーションにおいても、細かな質問に対して迅速かつ丁寧に対応していただいたと評価をいただきました。
佐々木氏:「提案後も、こちらの細かな質問に対して優先度高く対応いただいていて。プロジェクトを進めていく上での信頼感を持てたことが、最終的な決め手になりました。当社が大事にしている伴走型の進め方を理解していただいていると感じています。」
機能面での優位性だけでなく、「自社の状況をどこまで理解し、主体的に提案してくれるか」——その点が、最終的な選定の決め手となりました。

ERP選定の質を高めた「対話の姿勢」
——提案当時を振り返って、システムインテグレータからはどのようにセーフィー社が映りましたか?
中島(システムインテグレータ):「通常は、RFPを提出した後はコミュニケーションを止めるケースが多いと思いますが、今回はディスカッションを重ねながら進めることができました。当初は請求領域も含めた提案が想定されていましたが、ヒアリングを重ねる中で、現時点で優先すべき範囲を整理し、段階的に進める必要があると考えました。そうした取捨選択を、フラットに判断いただけるよう、解像度を上げるやり取りをさせていただきました。」
こうした対話が成立した背景には、セーフィー側の姿勢がありました。特定の製品や方針に固執するのではなく、ベンダーとのディスカッションを通じて最適な選択肢を模索していく。そのスタンスがあったからこそ、提案内容は一方的に提示されるものではなく、対話を通じて磨き込まれていきました。
一方当社では、国産ERPのGRANDITとグローバルERPのSAP Cloud ERP 、双方の提案が可能な立場にあります。特定の製品に偏ることなく、顧客の状況と将来の成長を踏まえた選択肢を提示できたことも、今回の選定を支える要素となりました。
光田氏:「最初に国産ERPも含めて相談させていただいたのですが、将来的な成長を考えるとグローバルERPの方がいいという提案をいただきました。国産とグローバルの両方を理解しているからこそできる提案だと感じていて、その点は非常にありがたかったです。」
単なる製品選定にとどまらず、対話を通じて選択肢の解像度を高めていく——そのプロセスが、ベンダーとしてではなくパートナーとしての信頼形成につながっていきました。
ベンダーに「丸投げしない」、Fit to Standard への意識について
——製品を決定するまでに、最も苦労した点は何ですか。
製品選定にあたって最も苦労したのは、現行業務の整理と理解だったといいます。
西島氏:「請求から会計に至るまでのデータの流れを正確に把握する必要があり、システム上の処理だけでなく、手作業や独自の運用も含めて全体を紐解いていきました。業務の実態を可視化していくプロセスは、想像以上に複雑でした。」
一方で、「新しいERPの標準的な業務フローに合わせていく」というFit to Standardの考え方に対しては、社内で大きな抵抗は生じなかったといいます。
ERP導入においてよく課題となるのが、現場とプロジェクトメンバーの間に生まれる意識のズレです。「今のやり方を変えたくない」という現場の声と、「標準機能に合わせるべき」というプロジェクト側の方針がぶつかり、導入の障壁となるケースは少なくありません。
セーフィーでこうしたズレが生じなかった背景には、いくつかの要因がありました。まず、経理メンバーの中に過去のERP利用経験者がいたことで、ERPの機能はこういうものだという共通認識があったといいます。加えて、会計業務という領域の特性も、抵抗感が生じなかった要因として大きかったといいます。
光田氏:「会計業務はルールがしっかり決まっているので、ERPに合わせることに対してそこまで違和感はありませんでした。SAPとしてどういう考え方でその機能が提供されているのかを理解した上で、じゃあ自社としてどうするかを判断していくことが重要だと考えています。」
そしてこうした土台を支えていたのが、プロジェクト全体を貫く「丸投げしない」というスタンスでした。
西島氏:「これまで社内でのシステム開発が中心だったこともあり、事業や業務に対する理解は自分たちの中にあります。だからこそ、基幹システムについても自分たちで理解しながら進めていきたいという思いがありました。ベンダーに任せきりにするのではなく、一緒に進めながらも、最終的にどう使っていくのかは自分たちで判断していきたいと考えています。」
「自分たちで理解して判断する」という姿勢は、Fit to Standardとも自然に合致します。自社の業務を理解したからこそ「この標準機能であれば設計ができるか」を自分たちで咀嚼し、納得した上で業務を合わせていくことができる。外から押しつけられるのではなく、自ら選び取る変革は、Fit to Standardを進めるにあたっての重要な姿勢だと感じました。

事業の進化に合わせ続ける—長期的なパートナーとしての期待
セーフィーは、バックオフィス業務のさらなる省力化と、より付加価値の高い業務への人員シフトを目指しているとのことです。
光田氏:「AI活用においても積極的な姿勢を維持しています。社内ではすでにGoogle WorkspaceのGemini Proを中心に業務改善を進めており、Claude、Notion AIなど複数のAIツールの実験的導入にも取り組んでいます。」
そのような環境の中で、SAP Cloud ERP のAIソリューション「Joule(ジュール)」についても関心をお持ちいただいています。
—— SAP Cloud ERP に期待することはありますか?
佐々木氏:「今回のSAP Cloud ERPの導入領域は会計業務が中心となっていますが、それでもSAP Cloud ERPの特性を理解した上での操作の習熟には一定の時間がかかっているのが事実です。短期的には、AIが『次にこの画面を使うといい』とサジェストしてくれるなど、生成AIがユーザーの習熟を支援するような仕組みがあると、業務をよりスムーズに進めやすくなるのかなと思っています。長期的には、繰り返し実施する業務やチェック観点を生成AIに移管していくことも積極的に検討していければと考えています。」
——ベンダー(当社)に期待することはありますか?
光田氏:「いろいろなビジネスモデルが生まれてくる会社なので、そういった状況に合わせて、こういった使い方をするといいですよというアドバイスをいただけるとありがたいです。導入して終わりではなく、組織の成長やビジネスモデルの変化に合わせたシステムの最適化提案を継続的にいただきたいです。また、SAP Cloud ERPのアップデートに伴う新機能や、他社の先進的な活用事例なども共有いただけると嬉しいです。」
急成長を続けるセーフィーの基幹システム刷新は、まだ道半ば。SAP Cloud ERPの稼働を皮切りに、データを正しく集め・活かせる事業基盤の構築を見据えながら、当社はパートナーとしてその歩みをともにしていきます。

左から株式会社システムインテグレータ 福吉、中島、セーフィー株式会社 光田様、佐々木様、西島様
セーフィー株式会社
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