いまさら聞けない電子商取引とEC

 2018.08.16  株式会社システムインテグレータ

電子商取引、EC、ネットショップなど、様々な類似した言葉が飛び交っています。それぞれが何を意味するのか、あるいは同じようなものなのか、混乱してしまっている方も多いのではないでしょうか。

しかしながら、なんとなく「これらの言葉の違いは何ですか?」とはいまさら聞きにくい空気がありますよね。そこで今回は「電子商取引」「EC」「ネットショップ」について、ニュアンスの違いも含めてご紹介します。

「電子商取引」「EC」「ネットショップ」の違い

これら3つの言葉はデジタル業界の中でも最も混同しがちな言葉かと思います。加えて、シーンごとにどの言葉を使用するかでニュアンスも異なります。まずは言葉として意味をご紹介しましょう。

電子商取引

電子商取引とは「電子的に行われる商取引」のことです。ちなみに「電子的」とは、インターネットに限ったものではなく、取引先との専用線(VPN)も含みます。EDIを利用しての受発注も電子商取引というわけです。もちろん、インターネットを通じた商取引ということは、ネットショッピングによる取引も含まれますので、電子商取引とはこうした通信網を利用した商取引全体をさす言葉です。

EC

ECは「Electric Commerce」の略であり、日本語では「電子商取引」という意味になります。つまり電子商取引を英語で言ったものがECということです。ちなみにECは「eコマース」とも表現します。なぜ小文字の「e」なのかというと、科学の分野で電子は「e」と小文字で表現することが由来になっています。ECは言葉の意味としては電子商取引とイコールですが、会話の中ではニュアンスが異なるので、その点については後述します。

ネットショップ

ネットショップとはインターネット上で商品を販売するWebサイトのことです。他には「オンラインショップ」「ECサイト」「eコマースサイト」など様々な表現方法があります。

それぞれの言葉のニュアンスの違い

電子商取引、EC、ネットショップという言葉の意味についてはご理解いただけたかと思います。ただし、シーンに応じてニュアンスの違いあるのでその点に注意が必要です。

EC消費者意識調査

一番注意が必要なのが「EC」の使い方でしょう。ECは日本語で電子商取引という意味ですが、必ずしもインターネットや専用線を通じた商取引全般を指しているわけではありません。一般的にはECというとネットショップそのものや、ネットショップ事業を指すことも多くあります。

その理由としては、デジタル上のビジネスで一般消費者が最も触れるものがネットショップであり、かつネットショップ運営がすべての企業にとって「当たり前」になっているからだと考えられます。

経済産業省の調べ※1によると2017年のBtoC(消費者向け)-EC市場は16.5兆円(前年15.1兆円、前年比9.1%増)、EC化率は5.79%と年々拡大傾向にあります。ちなみにEC化率とは市場規模全体に占める電子商取引の割合のことであり、BtoC領域においてはほとんどがネットショップ経由での商取引が該当します。

これに対し、BtoB(企業向け)-EC市場は317.2兆円(前年291.0兆円、前年比9.0%増)、EC化率は29.6%とこちらも拡大傾向にあります。ただし、BtoB領域ではEDI(電子データ交換)など専用線を通じた商取引も含まれているので、必ずしもネットショップ経由での商取引がBtoC領域よりも多いというわけではありません。

このデータを見ると、ネットショップ事業が一つの大きな市場を形成しており、ビジネスにとってどれほど重要なものかが分かります。このようにネットショップ事業がもたらすインパクトが非常に大きいことから、「EC=ネットショップ」という考え方が一般的になっているのです。

では、電子商取引とネットショップはどういったニュアンスで使われるのか?電子商取引の場合は、ECサイトに限定しないEDIを含む商取引であることを誤解なく表現する場合に使われることが多い印象があります。ネットショップは、一般的なBtoCのECサイトであることを表現するときに使うケースが多いかもしません。基本的には電子商取引が「ネットショップ」という意味で使用されることはあまりないですし、その反対もない印象ですね。

ECのニュアンスにさえ注意していれば、会話の中でそれぞれの言葉が飛び交っても問題なく理解できるでしょう。ちなみに事業者の中では「ネットショップ」のことを単に「EC」と表現することが多い傾向にあります。

eコマースには色々なタイプがある

「EC=ネットショップ」として話を進めますと、ECサイトと一口に言っても様々な種類があります。ここではその種類をご紹介します。

パッケージ型

EC事業者が、パッケージ型とはECサイトを構築するためのソフトウェアを購入し、それをサーバーにインストールした上で構築や運営を行うものです。ソフトウェアはある程度の段階まで開発されているので、少ない労力で自由度の高いECサイトを構築できるという特徴があります。

オープンソース型

オープンソース型とは無償ライセンスでソフトウェアをインストールできる、オープンソースソフトウェア(OSS)を用いて構築したECサイトのことです。ライセンスコストがかからないため、初期投資を抑えて自由度の高いeコマースを構築できるのが特徴です。ただし、セキュリティ上の脆弱性が多く不安も残ります。

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フルスクラッチ型

フルスクラッチ型とはゼロから開発するECサイトのことです。ゼロから開発するのでECサイトの要求事項に100%対応できるというメリットはありますが、開発期間が長期化したりコストが肥大化したりとデメリットもあります。最近では、フルスクラッチ型による開発メリットは少ないと言われています。

クラウド型

クラウド型とはインターネット経由で提供されているECサイト構築サービスを利用するものです。先にご紹介した3つのタイプとは違い、インフラを別途用意した上でECサイトを構築する必要がないため初期投資を抑えて導入スピードを迅速化することができます。ただし、ECサイト構築の自由度が低くなるため慎重な製品選びが大切です。

モール型

モール型とは楽天市場やAmazon.comなどに出店しているネットショップのことです。基本的にはECモールの機能を利用してECサイトを構築しますが、デザインなどを変更することは可能です。ただ、共通のプラットフォームを利用するため、相対的に多店舗との差別化を図りづらいという難点があります。

このように一口にECサイトといっても色々なタイプがありますので、混同しないよう注意しましょう。

まとめ

ちょっとした言葉のニュアンスなんて、知っていても知らなくても大差ないと考える方もいるかもしれません。しかし、それぞれの言葉の意味やニュアンスなどの理解を深めておくことで、ビジネスが円滑に運んだり認識の相違などを防いで、より効果的なコミュニケーションと施策を展開できたりします。この機会に言葉への理解度をより深めて、より良いECサイトのビジネスを進めていただければと思います。

※1電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました~国内BtoC-EC市場規模が16.5兆円に成長。国内CtoC-EC市場も拡大~(http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180425001/20180425001.html)

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