プログラミング言語は数多く存在するため、どれを習得すればよいのかと悩んでしまうのはよくあることです。プログラミング言語はそれぞれに特徴があり、習得の難易度も大きく異なります。本記事では、初心者におすすめのプログラミング言語をピックアップして紹介します。
最新! 人気のプログラミング言語ランキング
人気の高いプログラミング言語を紹介するにあたっては、「TIOBE Index for November 2023」のランキングが参考として役立ちます。これは、GoogleやYahoo!など主要な検索エンジンの検索結果をデータとして抽出、分析して導き出される指標であり、プログラミング言語の人気度を示す指標としては高い信頼性を誇ります。
当該指標によると、最新の人気プログラミング言語ランキングは以下のとおりとなりました。
1位: Python
2位: C
3位: C++
4位: Java
5位: C#
これが現時点における人気プログラミング言語のトップ5です。以下の項では、それぞれの言語で何ができるのか、特徴やメリット、デメリットについて解説します。
参照元:TIOBE Index
1位: Python
堂々の1位に輝いたPythonは、Googleが開発に使用しているプログラミング言語としても知られています。WebサービスやWebアプリケーション、ゲームなどをはじめ、AI技術を実装したソフトウェアの開発にも用いられています。
Pythonの人気が高い理由は、文法がシンプルかつコードを書きやすい点です。わかりやすさにこだわった言語であり、少ないコードで開発を進められます。また、実用的なライブラリが充実しているうえに、動作確認が容易で初心者にも扱いやすい点が魅力です。
ただ、世界的には人気の言語であっても、日本では近年人気が高まったため、情報がそれほど多くありません。また、実行速度が他の言語と比べやや遅いのも懸念点です。
2位: C
C言語は、1972年に誕生した長い歴史をもつプログラミング言語です。汎用性の高さに定評があり、OSやソフトウェア、組み込みソフト、基幹システムの開発などに用いられています。
C言語の魅力は実行速度の速さです。通常、プログラムを実行するには、コンピューターが理解できる言語への変換が必要となるものの、C言語ではその手間が発生しません。そのため、高速での処理を実現可能です。
デメリットとしては、習得難易度の高さが挙げられます。言語そのものの概念が難しく、ここで挫折してしまうケースも少なくありません。汎用性の高さゆえに、覚えるべき知識も膨大です。
3位: C++
C++はC言語の機能を拡張して誕生した言語であり、シープラとも呼ばれます。C言語との違いはプログラムの記述形式であり、オブジェクト指向を加えたことでプログラミングの効率化を実現しました。
C言語と同様に汎用性が高く、WebアプリケーションやIoT技術、大規模システム、ロボット技術などの開発が可能です。処理速度の速さもC言語ゆずりであり、C言語との互換性もあります。
デメリットは習得の難易度が高い点です。複雑な文法を理解する必要があり、なおかつ記述するコードも多くなる傾向があります。また、さまざまな開発に使用できるものの、直感的な操作を実現するUIの開発には適していないのもデメリットです。
4位: Java
JavaもC言語をベースに開発された経緯があり、PythonやC++と並んでGoogleが開発に用いている言語として有名です。オブジェクト指向の言語であり、業務システムやWebアプリケーション、Webサイト、ゲームなど幅広い用途に活用できます。
ガベージコレクションと呼ばれる機能があり、不要なメモリを自動的に解放するため、開発者の手間を軽減できるのも特徴です。世界中で用いられている人気の高い言語ゆえに情報も多く、技術的にも安定しています。
デメリットは、習得難易度の高さです。難しいコーディングのルールを覚える必要があり、オブジェクト指向の考え方を理解できるまでにも時間がかかります。また、小規模なシステム開発に適さないのもデメリットです。
5位: C#
C#は、C++とJavaをもとにMicrosoft社が開発したプログラミング言語です。C言語と異なりガベージコレクションを実装しており、使っていないメモリを自動的に解放するため容量を圧迫する心配がありません。
もともとMicrosoft社が開発した言語ゆえに、同社がリリースしているツールやWindowsブラウザとの相性は抜群です。また、「Visual Studio」を使えば直感的な操作でアプリを開発できます。VRやAR技術を用いたゲームをはじめ、スマホアプリや業務システムの開発などによく用いられている言語です。
なお、C言語との互換性はありません。また、開発では多くの容量を使用するため、低スペックなパソコンではスムーズな開発が難しいというデメリットもあります。
初心者におすすめしたい最強のプログラミング言語は?
プログラミング言語はそれぞれに特長とメリット・デメリットがあるため、一概にどれが初心者におすすめとは断言できません。これからプログラミングを学びたい初心者なら、案件の多さや汎用性の高さ、学びやすさなどを軸に選ぶのがおすすめです。
案件の多い言語
難易度が高いプログラミング言語を習得しても、案件が少なければキャリア形成には不利です。就職や転職の武器にしたい、将来的に独立してフリーランスとして活躍したい、と考えるのなら、できるだけ需要があり、案件の多い言語を選びましょう。
ITエンジニア向けの転職サービスを展開している「レバテックフリーランス」が、2023年に保有しているデータをもとに公表した資料によれば、案件数がもっとも多かったのはJavaの5,564件、次点でJavaScriptの3,902件、次いでPHPの2,836件となっています。
参照元:【2023年2月】プログラミング言語別単価ランキング!フリーランスエンジニアにおすすめの言語は? レバテックフリーランス
汎用性の高い言語
汎用性の高い言語なら、さまざまな分野の開発で使用できるため、活躍の場が広がります。習得したい言語や目的が明確である、開発したいものが決まっている、といった場合を除けば、活躍の場を広げられる汎用性の高い言語の習得がおすすめです。
PHPとC言語で比較するとわかりやすいかもしれません。PHPはWebサイトやアプリケーション開発に特化した言語であり、それ以外のことは不得意です。一方、C言語はソフトウェアやゲーム、ITインフラ、ロボット、制御用プログラムなど多様な開発に使えます。
汎用性の高い言語を習得しておけば、さまざまな開発に携われるため、将来の選択肢も広がります。
学びやすい言語
文法が複雑でコードも多い言語は習得が難しく、必然的に時間もかかります。途中で挫折してしまうリスクもあるため、初心者は難易度が低く学びやすい言語を選びましょう。
文法がシンプルで初心者にも学びやすいのは、PythonやJavaScriptです。どちらも比較的シンプルな文法であり、情報も多いためわからないことはすぐにインターネットで調べられます。
プログラミングスキルを可視化できる?TOPSICとは
「TOPSIC」は、プログラミングスキルやSQLスキルを可視化できるWebサービスです。「TOPSIC-PG」はプログラミングスキルを可視化でき、50以上もの言語に対応しています。採用試験で応募者のプログラミングスキルを測りたいときや、社内教育で従業員のスキルアップを目指したいときに活用できます。また、プログラミング言語を独学する際のツールとしても用いることが可能です。
「TOPSIC-SQL」は、SQLスキルを可視化できるサービスです。多様なテーマと難易度の問題を出題でき、採用シーンにおけるSQLスキルチェックに役立ちます。
まとめ
初心者におすすめしたいプログラミング言語は、学びやすいうえに汎用性が高く、案件も多い言語です。どの言語から学ぼうと悩んでいるのなら、この3つの要素を軸に絞り込んでみましょう。興味のある言語を見つけたら、実際にコードを書いてみると、難易度や自分にあっているかどうかを判断しやすいかもしれません。
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