PHPはWebサイトやWebアプリケーションを作る際に、よく採用されるプログラミング言語です。PHPを使えるようになれば、自分でWebアプリを作ったり、Web業界で働いたりするために大いに役立ちます。
Web業界に興味のある方なら、PHPという名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?本記事ではPHPの概要や特徴、どんなことができるのか、PHPをどこで学べるかをご紹介します。
PHPとは?
PHPが初めて登場したのは1995年の9月。ラスマス・ラードフが開発し、オープンソースとして提供しました。初期のPHPは今のようなプログラミング言語ではなく、どちらかというとJavascriptのような、htmlにコードを埋め込み、Webページに動的な機能を加えるためのスクリプト言語という立ち位置でした。
PHPの開発チームを立ち上げ、PHPがプログラミング言語としての機能を有するようになったのは1998年頃で、オブジェクト指向プログラミングの機能が追加されたのが2004年になってからです。
PHPは他の言語とは異なり、初めはWeb開発用のスクリプト言語だったのが、徐々に主要な機能が追加されて今日のプログラミング言語に変化していった言語であると言えるでしょう。
PHPの特徴
特徴1.動的型付け言語
PHPはプログラミング言語の中でも「動的型付け言語」に分類される言語です。
プログラミングは変数と呼ばれるデータを入れる箱を作りながらプログラムを組みますが、変数はどの種類のデータを入れるのかを決める必要があります。動的型付け言語とは、そのデータの種類をいちいち決める必要がないタイプの言語を指します。
つまり、一度変数を作ったらどんな種類のデータを入れても良く、柔軟なプログラミングができるメリットがあります。
一方で、コードの量が増えてくると、どの変数にどんなデータが入っているか分かりにくくなるデメリットもあります。同じ動的型付け言語の仲間にPythonやRubyがいます。
特徴2.とにかくWebに強い
PHPは元々Webページに動きをつけるために開発された言語なので、Web開発に特化したプログラミング言語として進化してきました。
ですので、Webサイト、Webアプリを作ることを考えた時によく採用される言語です(筆者の今の職場でも普通にPHPでWeb開発しています)。
特徴3.Webフレームワークが充実している
WebフレームワークとはWebアプリ開発をするときによく使う機能をひとまとめにして、開発効率や後々の修正をし易くするためのツール群のことです。
PHPには次のようなWebフレームワークがあります。
- Laravel
- CakePHP
- Symfony
- CodeInteger
- FuelPHP
各フレームワークがそれぞれの強みを持っていますが、特筆すべきはLaravelというフレームワークです。Laravelは2011年に登場したフレームワークですが、圧倒的な分かりやすさと初心者でもコードが綺麗に書けるという評価から、GitHubではPHPのフレームワークの中で最高評価を得ています。筆者も少し使ってみたことがありますが、他のフレームワークよりも理路整然としており、分かりやすい印象でした。
Webアプリ開発ならLaravelを使うことをおすすめします。
他の言語との違い(HTML・JavaScriptとの比較)
PHPが動的にWebページを生成するのに対してHTMLは静的にWebページの表示を行います。「静的なWebページ」とはいつ誰が見ても同じように表示されるページで、一方の「動的なWebページ」とはアクセスしたタイミングや状況によって表示内容が変わるページのことです。たとえば、PHPがよく使われる掲示板はユーザーによる発言が増える度に表示される内容が変わります。これが「動的なWebページ」の例です。PHPによって動的にHTMLを生成して表示することが可能です。
PHPの主な特徴としてHTMLで記述したファイルの中に埋め込んで使えることがあげられます。HTMLで記述された内容の途中にPHPのプログラムを記述するわけです。これによってPHP・HTMLを別々のファイルとして扱うのでなく、1つのファイルにまとめられるので便利です。
またPHPと共に、Webページ生成の際によく使われるプログラミング言語としてJavaScriptがあります。PHPがサーバーサイドの言語であるのに対し、JavaScriptはクライアントサイドの言語と言われます。簡単に言い換えると、PHPの処理はWebサーバー側で行われるのに対して、JavaScriptの処理はWebページを参照するユーザー(クライアント)側のブラウザで行われます。サーバーサイドのPHPはサーバー側にあるMySQLなどのデータベースと連携することが可能です。
PHPでできること
できること1. ECサイトを作れる
PHPを使えば自前のECサイトを作ることもできます。ログイン機能や商品の閲覧ページ、ショッピングカート、カートの中の商品の合計額の自動計算や決済まで、全てPHPがあれば作れます。
できること2. SNSを作れる
FacebookやTwitterなどのSNSサイトもPHPがあれば開発できます。
具体的にはチャット機能やユーザーの登録・更新・削除機能、タイムライン、お知らせ機能等、SNSに必要な機能は全てPHPで作れます。
できること3. WordPressをカスタマイズできる
WordPressはホームページやブログの作り方がわからない人でも、簡単に作成・管理ができるツールで、2020年現在、全Webサイトの約40%がWordPressで作られていると言われています。
WordPressはそのままでもある程度カスタマイズ可能ですが、PHPを知っておくとより高度なカスタマイズができるようになり、自分が思うようなWebサイトを作ることができるようになります。
WordPressを使ってWeb開発したい方は、ぜひPHPの使い方を覚えておきましょう。
PHPは「学んだ方がよい言語」か?
結論から言うと「Webサイト・Webアプリを開発したいなら学ぶ価値が大あり」です。
PHPはWeb開発に特化しているので、スマホアプリやデスクトップアプリの開発には向いていません。
一方で、Webアプリ開発となると、豊富で使いやすいWebフレームワークがあるので、Web開発で困ることがありません。強いて言うならAIを開発に組み込みたいならPythonも混ぜる必要があるくらいでしょうか。また、WordPressをより高度にカスタマイズしたい場合もPHPを学ぶ必要があるでしょう。
PHPはどこで学べるか?
最後にPHPを学べるオンライン学習サイトをご紹介します。
ドットインストール
プログラミングを学ぶならドットインストール、というくらいに有名なオンライン学習サイトです。1本約3分の動画でPHPの基礎からLaravelフレームワークの使い方、データベースとの連携方法などを学ぶことができます。
また、ドットインストールではPHPの他にhtmlやcss、Javascriptなど、Web開発に必要なその他の言語も学ぶことができるので、Web開発初心者の方はドットインストールからスタートすることをおすすめします。
Progate
Progateは専用のエディタで実際にプログラミングしながら学習できるサイトです。動画でも文章でもなく、要点をしっかり抑えたスライドで学習を進めていくので、初心者の方にとって、非常に学習しやすいのが特徴の一つです。
こちらもPHP以外にhtmlやcss、Javascriptも学習できるので、Web開発初心者におすすめです。
paizaラーニング
PHPの基礎はもちろん、そもそものWeb技術について学びたい方、Webセキュリティについても知りたい方はpaizaラーニングがおすすめです。
D〜Sランクまでのスキルチェック問題も充実しており、PHPで問題に取り組めるので自分のプログラミングスキルをチェックすることもできます。また、paizaラーニングではLaravelフレームワークの使い方も学べるので、よりしっかりとしたWeb開発がしたい方におすすめです。
まとめ:PHPはWeb開発の選択肢の一つ
本記事を読んでいただいて、PHPがWeb開発において重要性の高いプログラミング言語であることをご理解いただけましたか?
WebサイトやWebアプリを開発するときは必ず選択肢の一つに上がりますので、しっかりと使い方をマスターしておきましょう。
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