社内研修にも使えるロジカルシンキングの基礎

 2020.08.14  株式会社システムインテグレータ

ロジカルシンキングと聞くと「コンサルティング業界の話でしょ?」と思う人がいるかもしれません。しかし、今やロジカルシンキングはビジネスパーソンにとって必須のスキルとなりつつあります。
この記事では、基本的なロジカルシンキングの手法(MECE, So What? / Why So?)を学ぶとともに、演習問題へ取り組むことで理解を深めて頂きます。研修へ参加するほどではないが具体的に学んでいきたいという方に、ミニ研修のような位置づけでご活用頂ければ幸いです。

そもそもロジカルシンキングとは何か?については、次のブログも参考になさってください。
ブログ:ロジカルシンキングとは?この機会に理解しておきませんか。

1

MECEとは

どんなビジネスパーソンであっても、上司に報告する機会があると思います。その際に、つい話が長くなってしまい、「それで結論は?」や「何が言いたいの?」と言われてしまった苦い経験がある人、多いのではないでしょうか。

話が分かりにくいと言われたとき、原因の一つは話の重複や抜け漏れです。相手を説得する際に話の抜け漏れがあると、混乱を招いてしまい、相手の理解を得ることができません。物事を体系立てて、説得力のある話し方をするためにはどうすればよいのでしょうか。そこで心掛けるべき事項が、MECEです。

MECEとは、Mutually Exclusive Collectively Exhaustive(相互に重なりなく、漏れがない)の頭文字を取ったものです。「ある事柄や概念を、重なりなく、しかも全体として漏れのない部分の集まりで捉えること」を意味します。

MECEの有効性について例を挙げてご説明します。

MECEの具体例

例えば、あなたがレストランにおいて、仕入れを担当しているとします。そこで、新しくやってきた料理長である上司に「うちのレストランでは、どのように食材を仕入れているの?」と聞かれたとします。どのように説明するのが上司にとって理解がしやすい、ロジカルなアプローチなのでしょうか。

①ありがちなパターン

ありがちなのが、「毎日野菜、肉、隔日で魚とたまに果物、あとは…」と解答することです。思いついたままに列挙すると、網羅性も損なわれており、上司を混乱させてしまいます。このやり方だと、「もっと整理してから、報告してくれ」と言われてしまうかもしれません。

pic1

②時系列で説明したパターン

少し考えたあなたは「月曜には野菜、火曜には野菜と肉…」と時系列に説明することにしました。最初の説明では思いつくまま説明していたので、それよりは今回の方が、分かりやすいかもしれません。しかし、毎日野菜が登場するなど重複が多かったり、本当に網羅的かを確認しづらかったりすることも事実です。

この仕分けアプローチもしばしば見ますが「いったんストップ、こんがらがってきた!」「他の食材はあるの?」と相手を混乱させてしまうかもしれません。

pic2

③MECEなパターン

そこで登場するのが、レストランで取り扱う食材を全体像と位置づけ、漏れなく重なりなく細分化させる手法が、MECEです。

「うちのレストランで取り扱う食材はこれで全てです。定期的な仕入れと不定期な仕入れに分類することができて、定期仕入れの頻度には毎日と隔日があります。毎日の仕入れは…」と分かりやすい説明ができます。
MECEで伝えた全体像が明確であれば、相手はこちらが伝えた全体像を自分の理解の枠組みに落とし込むことができ、本題の議論に進むことができます。

(レストランの従業員がいきなりこんな回答をしたらシェフはびっくりしてしまうでしょうが、、一例として挙げてみました笑)

pic3

MECEのミニ演習

実際に演習を通して、MECEの考え方を身に付けましょう。

化粧品メーカーのマーケティング課で働くあなたは、上司からこんな相談をされました。「20-30代向けに新商品を出すことを考えている。今、20-30代が購入している化粧品にはどのようなものがあるか調べてもらえないだろうか。全体像がつかめるように、分かりやすく整理してほしい」

あなたはどのような切り口で、20-30代向け化粧品をMECEに整理しますか?

進め方のポイント

1.まず思いつく20-30代向け化粧品を列挙してみましょう!
2.列挙した化粧品を眺めながら、どんな切り口でまとめられるか考えましょう。
  例)朝起きてから寝るまでの使う順序の枠組みでまとめてみる。
3.考えた切り口に、1で出した化粧品を当てはめてみましょう。
4.最後に切り口全体、各切り口の中に抜け漏れがないかチェック!

3

フレームワークの良し悪し、使いどころ

物事を考えるための便利なフレームワーク(例:MECE)はたくさん存在します。ただし、フレームワークありきで物事を考えると発想が貧弱になるという欠点もあります。何かを考えるとき、まずは経験や直感、アイデアを引き出すアイデア発想法に従って、幅広くアイデアを発散、ゼロベースで考える癖を身に付けましょう。

そして、広がったアイデアに対して、フレームワークで整理したり、抜け漏れをなくしたりすることで、完成度の高い資料、プランをつくりあげるのがオススメのフレームワークの活用方法です。

2

So What? / Why So?

会社で話していてこんなことを言われたことはないでしょうか。「それで結論は?」「なぜそう思うの?」相手に結論と根拠をスムーズに理解してもらうための手法が、So What? / Why So?(だから何?/それはなぜ?)です。

So What?(だから何?)…手持ちの要素全体、もしくはグルーピングされた要素の中から、議題に対する結論として使えるエキスを抽出する作業

Why So?(それはなぜ?)…So What?した要素の妥当性が、手持ちの要素全体、もしくはグルーピングされた要素によって証明されることを検証する作業

pic4

So What? / Why So?のミニ演習

実際に演習を通して、So What? / Why So?の考え方を身に付けましょう。

A社はドレッシングを製造している企業です。以下に、業界大手であるのB,C社を含めた状況をまとめました。A社の製品戦略を考えるうえで、各社の状況に対する、So What? / Why So?から何が言えるでしょうか?

A社…高級食材店向けの販売に限定したドレッシングが主要大都市にてシェアを伸ばし、売上の6割を占める看板商品にまで成長している。
B社…ノンオイルで健康志向のドレッシングが高齢者に支持されており、老人ホームなど高齢者施設において売上が増加。
C社…スーパーにて小サイズで購入できるドレッシングが若年層世代において人気に。SNSでも話題になっている。

進め方のポイント

まずはA,B,C社それぞれの状況について、So What? / Why So?を考えてみてください。
次に、3社から出てきたSo What?の結果に対してさらにSo What? / Why So?で考察を深めてみましょう!

さいごに

今回は、MECEとSo What? / Why So?という2つのロジカルシンキングの手法をご説明しました。日々のクライアントや上司とのコミュニケーションにおいて効率的に相手を説得し、あなたの評価を向上させることができるロジカルシンキング。是非日常において、取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考:「ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル」

新規CTA

新規CTA
新規CTA

RELATED POST関連記事


RECENT POST「アルゴリズム」の最新記事


この記事が気に入ったらいいねしよう!