近年、プログラマーの人材採用は難しい問題になっています。IT人材の不足により人材の奪い合いが激化する一方で、プログラマーの経歴やスキルは多様化して面接でのマッチングの難易度が上がることで、入社後のミスマッチも後を絶たないのです。
本記事では、まずは基本に立ち返って、プログラマーの採用方法にはどのようなバリエーションがあるのか、1つ1つの方法とそのポイントを解説していきます。
友人・知人の紹介(リファラル採用)
とある会社経営者は、プログラマーの中途採用は基本的に「メンバーの友人・知人、あるいは、その紹介(リファラル採用)」が良いと話しています。その理由として次のことを挙げています。
・本当に腕がある人なら、職を失ってもすぐ声がかかるはず
・さらにヘッドハンティングや人材斡旋業者経由でもたくさんの就職先を探せてしまうはずだ
⇒転職市場に出回る前に知人経由でゲットできればとても良い
この理由は確かに一理あります。
ヘッドハンティング・仲介会社の人材紹介
プログラマーという職業ではスキルに明確な差がつくものなので、ヘッドハンティングなどが多く優秀な人材はやはりそうした仲介を経て転職することが多いのです。もちろん、会社の人材採用活動に直接応募するプログラマーにスキルが無いというわけではありません。ただ、スキルがあったとしても、それを見極めることが難しいためにミスマッチが起こるのです。
求人広告の掲載
一般的な採用活動といえば求人サイトの求人広告を掲載するという方法を思い浮かべる方が多いでしょう。求人サイトはそれ専用のプラットフォームなので、求職者が多く集まりますし効率良く採用活動が行えるという効果を期待できます。ただし、求人広告を掲載している競合が多いですし、掲載料も決して安くないためそれなりの投資は必要です。
実は、ここ最近ではそうして求人サイトに求人広告を掲載せずにプログラマーの採用活動に取り組む企業が増えています。さらにいくつかの方法をご紹介します。
SNS上でリクルーティング
多くの人にとって生活の一部となっているSNSは、今やビジネスの一部にもなっています。各SNSでは広告サービスを提供したり、FacebookではマーケットプレイスによってSNS上でのECが可能になりました。
それだけではありません。人材採用にもSNSを活用する企業が増えています。LinkedInなどビジネスコミュニケーションに特化したSNSも登場しているほどです。ちなみにSNS上での採用活動を「ソーシャルリクルーティング」と呼びます
SNSの利用は基本的に無料なのでソーシャルリクルーティングにはコスト削減効果が見込めます。企業自ら人材にアプローチしなければならないという手間はありますが、特定の人材にアプローチできるというメリットがあります。
フリーランスへの委託でつながる
フリーランスとは特定の企業や団体に属さず個人で仕事を請け負う人材のことです。最近では「ワークライフバランス」というキーワードが重要視されるようになり、フリーランスへの注目度が高まっています。米国の調査では2027年までにフリーランス人口がノンフリーランス人口を超えるという予測もあるほどです。
最近ではフリーランスに一度業務委託を行ってから採用活動に入るという企業もあります。これはかなり堅実な方法で、フリーランスとして一緒に仕事をしてからヘッドハンティングするかどうかを判断します。仕事を効率化しつつ採用活動も同時に行えるということです。リモートワークが可能なプログラマーだからこその採用活動でしょう。
ただしこの方法では時間がかかる傾向にあるため、即効性は低い傾向にあります。
イベントに参加する
プログラマーやエンジニアといった技術者が参加するイベントは数多くあります。それこそ毎日のように開催されているので、そのイベントに潜り込んでヘッドハンティングするというのも一つの方法です。
ただし、イベント趣旨から大きく逸脱した行動を取ってしまうと問題視される可能性があるため注意しましょう。 [RELATED_POSTS]
プログラマーの直接採用が難しい理由の1つ
プログラマーの直接採用が難しい理由を1つ挙げましょう。
それは、日本企業の多くが採用活動の際にプログラマーに対し「プログラミングテスト」を実施していないことです。日本を除くアジアや欧米諸国の企業はプログラマーの採用に際しほぼプログラミングテストを実施します。プログラミングテストとは文字通り、プログラミングスキルを判定するためのテストのことです。欧米諸国の人材採用は新卒者であっても“ジョブ型”といって、技術ありきでの採用を中心に行っています。人間性は確かに重要ですが、それよりもビジネスを確実に遂行していくためにはやはり技術が不可欠であり、たとえ新卒者でも技術が無ければ評価されないという考え方です。
通常、日本で中途採用のテストといえば性格適性試験や能力適性試験を実施します。前者は人材のストレス耐性やビジネスへの積極性、責任感などを判定するもの。後者は一般常識や基礎学力を判定するために実施します。しかし、これらの試験を実施したとしてもプログラミングスキルを判定することはできません。性格適性試験や能力適性試験や一般的な教養とある程度の社会経験さえあれば、誰でも及第点を超えるものです。これらの試験の結果と面接時の会話内容だけで採用するプログラマーを決めることは、かなりリスクの高い行為でしょう。
プログラミングテストを実施するには?
前述のように、プログラマーの採用活動方法は求人サイトに求人広告を掲載するという方法だけではありません。企業規模や採用したいプログラマー像などに応じて、いろいろな方法を活用すべきです。ただし一点だけ共通して言えることは「どんな採用活動方法でもプログラミングテストは必須」ということです。
プログラミングテストを実施することのメリットはやはり「ミスマッチの防止」です。たとえば面接では「○○には自信があります!」と言っていても、実際に入社してからそのスキルが発揮されるかどうかは分かりません。採用担当者なら誰もが、「入社前に言っていたことと違う!」という経験をされているかと思います。
では採用活動にプログラミングテストがあればどうでしょうか?いくら口で自信があるとは言い張っても、実際にテストの結果が悪ければその文言は誇張かもしれません。採用前にテストを実施すればいわゆるスクリーニングが行えるので、間違った人材採用をせずに済みます。
しかし、プログラミングテストの設問を独自に考え実施するのは非常に骨の折れる仕事です。そこで、当社システムインテグレータが提供するTOPSIC(トップシック)をおすすめします。
TOPSICは世界的なプログラミングコンテストでの優勝経験者や、国内有数のプログラミングスキルを持つ人材が起業したAtCoder社がテスト設問を作り、レベルに応じて様々なテストが実施できるサービスです。テストはオンラインで実施されるため、採用担当者の手を煩わせることなくプログラミングテストを実施できます。
テストは実際にソースコードを書いて回答するものなので、人材の生のプログラミングスキルを判定できるのが利点です。プログラマー採用に課題を抱えているのなら、TOPSICの利用をぜひご検討ください
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