生成AI(ジェネレーティブAI)とは
生成AI(Generative AI)は、テキスト、画像、音楽、コードなど、さまざまな種類のコンテンツを生成することができる人工知能の一種です。生成AIは、膨大な量のデータでトレーニングされ、人間が作成したコンテンツと見分けがつかないレベルのコンテンツを生成する能力を持っています。
以下では、生成AIの概要および2023年5月現在での各カテゴリで知名度のある生成AIの情報をまとめています。皆様の生成AIの理解と活用に役立てれば幸いです。
生成AI活用のメリット
生成AIは、さまざまなタスクに対する強力な支援ツールとなる可能性を秘めています。
企業がコストを削減し、効率を向上させ、より良い顧客サービスを提供できるよう支援するだけでなく、個人の創作活動や学習が創造的で生産的になるのにも役立ちます。
会話型AI
会話型AIは、人間と自然な会話をすることができるAIです。チャットボット、バーチャルアシスタント、仮想コンシェルジュなど、さまざまなアプリケーションで使用されています。会話型AIは、膨大な量のテキストデータでトレーニングされており、質問に答えたり、指示に従ったり、タスクを実行したり、人間の会話のパターンを模倣したりすることができます。
ご存じの方も多いかと思いますが、主要な会話型AIには、次のようなものがあります。
- ChatGPT(言わずと知れた有名な会話型AI)
https://chat.openai.com/
- Bard(Google AIが開発中の会話型AI)
https://bard.google.com/
翻訳AI
翻訳AIは、テキストをある言語から別の言語に翻訳することができるAIです。企業、政府機関、個人など、さまざまなアプリケーションで使用されています。
翻訳AIの一例として、次のようなものがあります。翻訳AIでは、当該AIが得意な言語を把握して使いこなすことも重要です。
- DeepL(ドイツの企業が開発した翻訳AI、日本の大企業も利用中とか)
https://www.deepl.com/ja/translator - Mirai Translator(NTTドコモ系列の企業が開発した翻訳AI)
https://miraitranslate.com/service/miraitranslator/
要約AI
要約AIは、テキストをより短く簡潔なバージョンに要約することができるAIです。学生、ビジネスパーソン、ジャーナリストなど、さまざまなアプリケーションで使用されています。
要約AIには、次のようなものがあります。
- QuillBot(月間アクティブユーザーは2,000万人以上のサービス)
https://quillbot.com/
- ELYZA DIGEST(東京大学松尾研発スタートアップELYZAが開発した要約AI)
https://www.digest.elyza.ai/
記事作成AI
記事作成AIは、テキストベースのコンテンツを作成することができるAIです。ブログ投稿、記事、プレスリリースなど、さまざまなアプリケーションで使用されています。
記事作成AIには、次のようなものがあります。
- Jasper(20言語以上に対応したサービス)
https://www.jasper.ai/
- Catchy(日本企業が開発した記事作成AI)
https://lp.ai-copywriter.jp/
画像生成AI
画像生成AIは、人間が書いたテキストの説明から画像を生成することができるAIの一種です。
画像生成AIには、次のようなものがあります。
- DALL·E 2(ChatGPTで有名なOpenAIが開発した画像生成AI)
https://openai.com/product/dall-e-2 - Midjourney(テキストの説明文から画像を作成できるツール)
https://www.midjourney.com/ - Stable Diffusion(テキストを入力するだけで様々な画像が生成できるAI)
https://ja.stability.ai/stable-diffusion
動画生成AI
動画生成AIは、人間が書いたテキストの説明から動画を生成することができるAIの一種です。
動画生成AIの一例として、次のようなものがあります。
- Runway Gen-2(有名な動画生成AI)
https://research.runwayml.com/gen2 - Tavus(1つの動画から、複数人の視聴者にパーソナライズされた動画を生成)
https://www.tavus.io/
音楽生成AI
音楽生成AIは、人間が書いたテキストの説明から音楽を生成することができるAIの一種です。
人気のある音楽生成AIには、次のようなものがあります。
- MusicLM (Google AIが開発した音楽生成AI)
https://aitestkitchen.withgoogle.com/experiments/music-lm
- Amper Music(ジャンルや曲の長さを指定するだけで自動作曲してくれる音楽生成AI)
https://www.shutterstock.com/discover/ampermusic
コーディングAI
コーディングAIは、人間が書いたコードやテキストをもとに、コードを生成することができるAIの一種です。
コーディングAIには、次のようなものがあります。
- GitHub Copilot(GitHubがOpenAIの技術を使って開発したツール)
https://docs.github.com/ja/copilot
- Amazon CodeWhisperer(Amazonが開発したコーディングAI)
https://aws.amazon.com/jp/codewhisperer/
生成AIを利用する注意点
生成AIを利用する際にはいくつかの注意点を把握しておく必要があります。
- 法的な観点
AIが生成するコンテンツに関しては著作権やその他の法的問題に注意が必要です。特に商用利用の場合、AIが生成したコンテンツの著作権所有者や必要な使用許諾が誰から得られるのかを明確に確認する必要があります。
- プライバシーと倫理
生成AIに入力されるデータがどのように収集・使用され、出力にプライバシーに関わる情報が含まれていないか確認することは重要です。また、出力内容に倫理的に不適切なコンテンツが含まれていないかもチェックすべきです。一部のAIサービスでは、機能改善の目的でユーザーから入力された情報を利用することがありますので、その点も理解しておく必要があります。
- コンテンツの品質
AIは一般的に高品質なコンテンツを生成しますが、その出力が必ずしも正確であるとは限りません。精度や表現のニュアンスについては特に注意が必要で、場合によっては人間による確認や校正が必要になることもあります。
さいごに
生成AIを使用する際の注意点を理解し、適切に利用すれば、生成AIは強力なツールとなり得ます。生成AIを使いこなして、業務や制作活動を効率化し、創造的にしていきましょう!
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