VBAとは?VBAの基本や初期設定についてご紹介します。

 2024.07.30  株式会社システムインテグレータ

 

本記事では、ExcelVBAについてお話をしていきます。
Excelには、さまざまな関数や機能がありますが、それらを手作業で大量に入力していませんか?VBAを使えば、今まで手作業で時間をかけていたデータ入力、集計、印刷などの作業が、ボタン一つで完了し、大幅に効率化できます。

VBAとは何か

普段、私たちはスマートフォンやパソコンで「アプリ」を使っています。
そんなアプリを使うだけではなく、作成する人もいます。そして、アプリを作る人たちは「プログラミング言語」を使ってアプリを作ります。世界の言語に英語、中国語、フランス語などがあるように、プログラミング言語にも多くの種類があります。例えば、JavaCC++Pythonなどが広く使われています。

VBAもプログラミング言語の一つで、正式には「Visual Basic for Applications」といいます。1990年代にマイクロソフトが開発した「Visual Basic」を基にしたVBAは、WordExcelPowerPointAccessなどのMicrosoft Officeソフトウェアで使えるプログラミング言語です。VBAの文法は、WordExcelAccessで基本的に共通ですが、それぞれのソフトの特徴に応じて異なる部分もあります。

VBAでできること

VBAを使用すると、さまざまなタスクを自動化して効率化することができます。以下に、VBAでできる主なこととその具体例を挙げます。

 1.    データの一括入力・集計
 2.    グラフ・レポートの作成
 3.    ファイルやフォルダ操作
 4.    ユーザーフォームの作成
 5.    マクロの記録・再生
 6.    定期的な処理の実行
 7.    メールの自動送信
 8.    外部アプリケーションとの連携

VBAを使うための初期設定

VBAを使うには、WordやExcelなどのソフトが必要です。日本で発売されたExcelでVBAが使えるようになったのは1994年のバージョン5.0からで、以降ほとんどのバージョンで使用可能です。ただし、無料のWeb版Excel(Excelオンライン)ではVBAの作成・実行・編集はできません。

次に、VBAでプログラムを作成し、実行する手順を説明します。
1.    VBEを起動してコードを作成する。
2.    作成したコードを実行する。
3.    実行結果を確認し、問題があればコードを修正して再実行する。

「VBE」は「Visual Basic Editor」の略で、VBAのプログラミングを行うためのエディターです。VBEはExcelに内蔵されていますが、初期設定では表示されていないかもしれません。
VBEの表示方法など、VBAを使うために最初に行うべき設定を3つ紹介します(Excelバージョンは「Microsoft Excel for Microsoft 365 MSO」を使用)。

初期設定(1)「開発」タブの表示

vba_startup01
図1 「開発」タブ

Excelを起動し、メニュー項目(リボン)に「開発」タブがあるか確認。表示されていなければ、以下の通り、ファイル→オプション→リボンのユーザー設定で「開発」にチェックを入れてオンにする。

ファイル→オプション→リボンのユーザー設定(下図)

vba_startup02
図2 リボンのユーザー設定

初期設定(2)ファイル形式

ExcelVBAで作成したプログラムを実行するには、Excelのワークブックを「Excelマクロ有効ブック(*.xlsm)」形式で保存する必要があります。通常の形式では実行できませんので、保存時に形式を変更してください。
普通にExcelで作業していて、そのワークブックを初めて保存しようとしたときは、以下のような画面になります。

vba_startup03図3「名前を付けて保存」ダイアログボックス

しかし、このまま保存するのでは
VBAで作成したプログラムを実行することはできませんので、「ファイルの種類」を、以下のように「Excelマクロ有効ブック(*.xlsm)」に変更して保存してください。

vba_startup04-small
図4 ファイルの種類(Excelマクロ有効ブック形式)

初期設定(3)マクロの有効化

最後は「マクロの有効化」です。ファイル→オプション→トラストセンター→トラストセンターの設定で、マクロの設定を「VBAマクロを有効にする」に変更します。

ファイル→オプション→トラストセンター(下図)→トラストセンターの設定

vba_startup055 トラストセンター

マクロの設定→「VBAマクロを有効にする」を選択→OK

vba_startup06
6 マクロの設定

まとめ

今回の記事では、VBAとは何か、VBAを使うための初期設定について説明しました。
初期設定が完了すれば、次はいよいよ具体的な業務の自動化です。例えば、データの入力、集計、グラフの作成、レポートの自動生成など、やりたいことを実現するためのVBAコードを作成またはインターネットで入手して実行するだけです。

VBAコードの例「データの一括入力・集計」
以下のコードは、1から100までの行に「Data 1」から「Data 100」という値を入力します。
Excel開発タブのVBAエディタで以下のコードを新しいモジュールに貼り付けて実行可能です)

Sub InputData()
         Dim i As Integer
         For i = 1 To 100
                Cells(i, 1).Value = "Data " & i
         Next i
End Sub


VBAを活用して日々の業務効率を向上させていきましょう!



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