IT人材は育成する時代!育成前にやるべきことや具体的な方法を紹介

 2022.11.30  株式会社システムインテグレータ

IT人材の育成について、力を入れたいと考えている企業は多いのではないでしょうか。現在のIT業界は、人材不足が指摘されています。だからこそ、採用後の人材育成で良い結果を出すためには、綿密な準備や対策が必要です。この記事では、IT人材を育てるために必要なことや、育成前にやっておくべきことをご紹介します。

IT人材の需要が高まる理由

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現在、IT人材の需要が高まり、IT技術を用いた業務のデジタル化が広がっています。とりわけ、今まで紙媒体だった請求書や会議資料の電子化などが進んでいます。技術の進歩に伴って、IT人材の需要もこれからさらに増えると予想されます。

また、現在はIT業界以外の分野でも、IT人材が求められています。デジタル化が一般化し、「ITスキルは、全社会人が持つべきスキル」という考えが浸透してきたからです。会社の企業力を上げるためにも、IT人材の育成に力を入れましょう。

IT人材を育成する前にやるべきこと

IT人材を育成する前に、まずやっておくべきことがあります。ここでは、3つのポイントに分けてご紹介します。

自社に必要なITスキルを明確にする

まずは、自社が必要とするITスキルを明確に整理しなければなりません。ひとくちにIT人材と言っても、具体的な職種やそれに応じるスキルは多種多様だからです。たとえば、実際にプログラムのコードを作成するプログラマー職、プロジェクト管理を行うマネージャー職、サイトなどのデザインを手掛けるデザイナー職と、職種によって必要なスキルは変わってきます。営業やコンサルを行う営業職も、スムーズな事業展開のためには必須な職種・スキルです。

自社の状況をよく見つめ直し、課題点を挙げてから、従業員に身につけてほしいITスキルを明文化してみましょう。必要なスキルのみを伸ばす対策が取れたら、無駄な要素に予算や時間を割かないで済みます。ターゲットを絞った求人が出せるため、優秀な人材が集まりやすいというメリットもあります。

従業員が持つ現状のITスキルを把握する

どういった人材が必要なのか明確に整理できたら、次は現在在籍している従業員のITスキルを把握します。現時点でのスキル状況を知っておかなければ、育成計画が立てられないからです。従業員一人ひとりに対して、「どの分野のスキルが高いか」「過去、どのような案件でどういった業務内容を任されたのか」などについて情報をまとめていきます。現時点で所有している資格があれば、そちらも確認しましょう。

この時、「プログラミングスキル」「データベースに関する知識量」「コミュニケーションスキル」をはじめとした複数の種類に分けてまとめると、従業員ごとに長所の比較ができます。各職種に必要なITスキルをレベル分けした、ITSS(ITスキル標準)を使うのもひとつの方法でしょう。いずれの場合も、現在の状況を「見える化」することが大切です。

こちらの記事も合わせてご確認ください。
ITSS(ITスキル標準)とは? 社内に必要なスキルや高めるコツを紹介

IT人材の育成計画を構築し共有する

自社の現状が理解できたら、具体的にどのような対策を実施するのか、具体的な育成計画を立てましょう。その内容を全社的に共有することも忘れてはいけません。育成の目的や過程、現在会社が抱える課題点などを従業員全員で把握すると、IT人材育成によってモチベーション向上や成功体験の共有につながるからです。個人のスキルアップの重要性に気づき、実行に移す人も増えるでしょう。結果的に、会社全体の競争力がアップします。

重要な点は、「育成・人事担当者だけで計画を進めないこと」です。全社的に共有することで、他部署からサポートがもらえることもあります。今までにない視点からの意見も聞けるため、より多様性を重視した透明性の高い企業に近づけるでしょう。従業員たちの会社への信頼感も高まります。

IT人材を育成する方法

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事前準備が整ったら、実際にIT人材を育成していきます。効果的に人材育成を進めるにぜひ取り入れてほしい、おすすめの方法を3つ取り上げます。

座学やOJTを実施する

座学やOJTは、ITスキルの理解を深めるために必要な育成方法です。座学は、基本的な知識を頭に入れる重要なセクションなので、社外講師を呼んで専門的な講義を実施しましょう。その後、座学で学んだことを業務で実践できるように、OJT研修を実施します。短期間でプロジェクト達成のノウハウを身につけられ、上司と部下のコミュニケーション活性化にもつながるでしょう。

OJTは、まず規模が小さめのプロジェクトからスタートし、座学での学習内容を確認することが重要です。受講者の実行力がついてきたら、少しずつ業務内容の幅を広げて、対応力を伸ばすようにしましょう。人材育成は一朝一夕で完了するものではないので、たとえ失敗しても前向きに学んでいけるような雰囲気を意識的に作ることが大切です。

定期的にスキルチェックを行う

従業員へのスキルチェックは、最初だけで終わらせず、定期的に実施しましょう。少なくとも、半年に1回はスキルチェックを行ってください。なぜなら、自分のスキルの状態を従業員自身が把握し続けることが重要だからです。今の自分の強みや弱みを理解しておけば、目標達成までにどれくらいの時間がかかるかどうかも見積もれます。的確なスキルアップのために、定期的な従業員のスキルチェックを行いましょう。

なお、スキルチェックを頻繁に行っていると、育成計画を適宜軌道修正できます。成長させたいスキルの伸び悩みに早く気づけるので、育成方法の見直しもスピーディーに行えるでしょう。最新のデータに基づいた人事評価も実施できるので、従業員も安心して業務に集中できます。

外部に研修を依頼する

より専門性が高く、実践的な知識を学ばせたい場合は、外部に研修を委託するのもひとつのアイデアです。一部の従業員だけでなく、会社全体のスキルをアップできます。専門業者だからこそ行える、プロフェッショナルな内容は従業員のためになるでしょう。第三者の視点から教示される内容は、主観的要素が少なく、知識の漏れや偏りも減らせます。社内で行うと、講師役社員の業務が滞ってしまうため、生産性を下げずに研修が実施できる点もポイントです。

ただし、業者によっては、研修内容が自社のニーズとマッチしないこともあります。研修内容をカスタマイズできるものを選ぶと、より効率的に自社の目的を達成できるカリキュラムを構成できるので、無駄を省けるでしょう。また、研修時のトラブルに対応できるサポート体制の有無も確認が必要です。よく下調べを行い、適切な業者を選びましょう。ちなみに、研修費用を負担してくれる厚生労働省の「人材開発支援助成金」も存在します。専門的な知識や技能を従業員に修得してもらうための職業訓練等を実施したり、教育訓練休暇制度を適用した事業主等が利用できる制度です。適用可能かどうか、一度調べておくとよいでしょう。

参照元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

まとめ

IT人材を育成するためには、重要なステップがいくつか存在します。その中でも、従業員のスキルを定期的に把握することは重要です。

TOPSIC(トップシック)を導入すれば、従業員の現在のプログラミングスキルを可視化できます。育成コストを抑え、効果的な人材育成を進められるでしょう。IT人材育成によって企業力を高めたい場合には、おすすめです。


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