導入事例:株式会社トーカン様

エンドユーザー/情報システム部門の
プロジェクト管理を導いてくれるツール


エンドユーザー/情報システム部門の プロジェクト管理を導いてくれるツール
事例のポイント
  • プロではないエンドユーザーでも、最適なプロジェクト管理に導いてくれるツールがOBPM。
  • 問題プロジェクトが減り、リードタイムが短縮できた。組織が、数字で語れるようになった。
  • すべてのプロジェクトを入力し活用することで、プロジェクト管理が当たり前になってきた。

食生活の創造カンパニーとして中京地区を中心に食品卸を展開する、株式会社トーカン様(以下、トーカン) 社内システム開発のプロジェクト管理への取り組みついて聞きました。

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会社概要 株式会社トーカンについて

食品の地域卸企業として歴史と価値を持つ

名古屋市中央卸売市場の近くに本社をかまえるトーカンは、 1947年に創業し、今年で68期を迎える歴史のある会社です。創業時は乾物の販売が中心でしたが、現在は加工食品やチルド・日配食品などを食品スーパー、コンビニ、外食産業に販売しています。2000年6月には名証2部に上場、現在では売上1600億円を超える総合食品卸の会社に成長しました。

トーカンは愛知県を中心とした国内拠点、また海外にも拠点を持ちます。それは中京地区に本社を置くお客様とともに事業を展開してきた地域卸企業としての歴史と言えるでしょう。

そんなトーカンのITを支えているのが流通システム部です。食品卸のシステムは大規模で複雑です。EDI、販売物流、販売管理、リベート管理、会計をすべて自社で開発し、事業の拡大に合わせシステム開発で対応し、現場を支えています。

抱える課題

学び、教育しても、プロではないので行動につながりにくい

流通システム部は1課が基幹業務系システム、2課がWeb系、業務企画が要件定義やインフラを担当しています。当時の開発業務は属人的で、計画通りに進んでいるかどうかは担当者しかわかりませんでした。大型案件では「膨らむ・遅延する」が当たり前、あいまいな仕様で開発が進み、追加・変更が頻繁に起きていたプロジェクトもあったそうです。

そこでアプリケーション開発やプロジェクトマネジメントの勉強、教育に組織で取り組みました。自力で様々な勉強をしましたが、理論や言葉がわかりづらく、行動に結びつけることが出来ませんでした。 「我々はSierと違い、エンドユーザー系のシステム部門なので、システム開発はプロではない。これで答えが合っているのかわかりづらかった」と岩田様は当時の取り組みを、振り返ってくれました。

組織で勉強はしてみたが、結果に結びつかない・・・そんな悶々とした日々を送っていました。

課題解決のために

親交の深い企業が導入していた「いいソフトがある」

部長 岩田泰往氏、課長 野田能男氏
部長 岩田泰往氏、課長 野田能男氏

親交の深い株式会社テスク(以下、テスク)から「うちが導入したOBPMという、とてもいいソフトがあるよ」と紹介を受けました。テスクは食品スーパーや卸向けのパッケージソフトを展開しており、プロジェクト管理を強化するためにOBPMで成果を出し始めていました。さっそく流通システム部でテスクのOBPMを見学しました。

プロジェクトマネジメント教育の直後だったので、これまで学んできたことがソフトに網羅されていることがすぐにわかりました。どうやればいいのか、そこには答えがあり、導いてくれるツールだと感じました。理論を実践するためには、理論がつまったツールが必要で、OBPMがまさにそれだったのです。

OBPMをすべてのプロジェクトで使う意味

プロジェクト管理をやることが当たり前になってきた

新規取引が増えるときのEDI・物流・販売・リベート管理システムの新規開発や、社内システム改修でOBPMを活用していきました。小さなプロジェクトでもすべて入れることで、計画をしっかり立て、プロセスを踏み、見える化を図りました。

プロジェクトを立ち上げたら、まずドメイン機能でプロジェクト標準を選択します。開発案件ドメイン(重め・軽め)や、外注を使うドメイン、保守ドメインなど10個ほど用意しているので、組織で同じテンプレートを基に計画を立てることが出来ます。 そしてメンバー登録をして計画工数を振り、大規模プロジェクトはガントチャートで進捗管理を徹底します。開発メンバーアサイン状況機能で、工数予実をもとにメンバーの負荷状況を見える化し管理します。マイルストーン機能を使い、設計書などの成果物レビューやリリース承認の品質チェックを強化しました。

このようにOBPMを流通システム部:30名が全員使うことで、「プロジェクト管理が当たり前になってきた」と岩田様は笑顔で話してくれました。「予定工数/月は250時間です」と平気で出してくるような人は、もういなくなったそうです(笑)

OBPM導入の効果が出てきた

問題プロジェクトが減り、リードタイムが短縮できた

OBPMの活用が進むと、ハッキリと効果が見えてきました。 問題プロジェクト一覧を毎週月曜に発信し、遅延プロジェクトには遅延報告書を書かせました。そうすることで遅延していることをメンバーに理解させ、遅延プロジェクトが減ってきたのです。またプロジェクトのリードタイムが短くなってきました。これはリソース管理ができるようになったことで、空いている人を効率的に使うようになり、部内の生産性が上がったことが理由でした。

新しいシステム開発のプロジェクトが始まる時には、事業部門に予定工数を出して「収入」を決めます。OBPM導入で原価や利益も見えるようになったので、「社内だからまあいいか・・」という甘えも減り、プロ意識も芽生えてきたようです。

流通システム部では「ビジュアルマネジメントボード」という、目標や達成状況を壁に張り出し、今の取り組みを全員が確認できるようにしています。OBPMからの情報も連携されているので、組織の会話が「数字で語れるようになった」ことが大きな変化だったようです。

これから、取り組んでいくこと

物流ロボティクスに対応していきたい

トーカンは椎茸や海苔などの乾物製品も製造し提供しています。メーカー卸としての強みも持っており、リテールソリューションと共にこれからも我々の食生活を豊かにしてくれるでしょう。  しかし日本を取り巻く食品ビジネスの環境は、人口減、少子高齢化など厳しさを増しています。そして「人手不足」も物流では深刻な問題です。そうした背景の中で、ロボティクスで生産性を上げ、物流改革を起こそうとしてます。トーカンがこれまで培ってきたノウハウをもとに、流通システム部が主体となり、物流ロボティクスに対応していきます。

物流の効率化を提案し、新しい価値を届けることで、顧客に最も信頼される「革新的なスーパー・リージョナル・ホールセラー」を目指して、トーカンの新しい挑戦は続きます。

 
物流ロボティクスに対応していきたい01
 
物流ロボティクスに対応していきたい02
筆者の感じたこのお客様のここがスゴい!
OBPMはシステム開発/IT企業への導入が圧倒的に多いです。その理由はエンドユーザー/情報システム部はメーカやSierに開発を依頼するため、進捗会議が中心になり、プロジェクト管理を自社でする必要がないからです。トーカン様は自らを「システム開発やプロジェクト管理のプロではない」とおっしゃいました。しかし勉強や教育を組織で実行し、ビジュアルマネジメントボードでの見える化や、社内や外部での成果発表は、プロを凌ぐほどの素晴らしい取り組みだと思いました。エンドユーザー系の企業様にはぜひ参考にしてほしい事例です!

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