本連載は、設計書ジェネレータ「SI Object Browser Designer(以下、OBDZ)」を使ってソフトウェアの設計書(仕様書、基本設計書、詳細設計書)を作る講座です。
画面設計を進めていくにあたり、「配置したコントロールのプロパティをどこまで考慮するか」というのは、設計の品質を上げるためにとても重要な要素になります。コントロールを配置しただけでは、製造時に混乱を招き、設計時の考慮不足を起こしてしまう可能性があります。
OBDZではそのような課題を解決すべく、コントロールプロパティを数多く揃えており、表示項目設定という機能で、プロジェクトの方針に添った表示を行うことも可能です。
コントロールプロパティの活用
コントロールを配置すると、画面の右側にコントロールプロパティが表示されます。
コントロールプロパティを表示(画面タブ)
また、コントロールタブではExcelの操作感覚でプロパティを編集することが可能です。
コントロールプロパティを表示(コントロールタブ)
レイアウトに関するものから、内部処理に関わるものなど、様々なプロパティがありますが、まず設計に役立つものを抜粋して紹介します。
データ元テーブル | コントロールに表示するデータの参照元テーブルを設定します。 |
---|---|
データ元項目 | コントロールに表示するデータの参照元テーブルの項目を設定します。 |
データ元テーブル(修正) | コントロールに入力したデータの更新先テーブルを設定します。 |
データ元項目(修正) | コントロールに入力したデータの更新先テーブルの項目を設定します。 |
リンク | コントロールが別の画面などにリンクするかを設定します。 |
遷移先 | 遷移先の画面・帳票を設定します。 |
また、OBDZでの設計作業に役立つものも紹介します。
ダミーフラグ | 画面の装飾で利用する場合に設定します。 ONにすると画面タブにのみ表示され、コントロールタブには表示されません。 |
---|
今回紹介したコントロールプロパティを活用するためにも、表示項目設定のカスタマイズは欠かせません。
次は表示項目設定を紹介します。
表示項目設定のカスタマイズ
コントロールプロパティは、デフォルトだと一部しか表示されていませんが、表示項目設定でカスタマイズすることが可能です。
表示項目設定はシステム登録画面の「マスタ」タブ⇒「表示項目設定」から参照できます。
表示項目設定を表示
表示項目設定
表示項目設定では、「画面」「コントロール」「カスタムコントロール」の画面毎に、表示するプロパティをカスタマイズすることが可能です。チェックをONにしたプロパティが表示されるようになります。
「画面」→ 画面設計の画面タブに表示
「コントロール」→ 画面設計のコントロールタブに表示
「カスタムコントロール」→ カスタムコントロール一覧、カスタムコントロール登録画面に表示
例えば、「画面」の横位置、縦位置、幅、高さをONにすると、画面タブのプロパティにこれらの項目が表示され、編集できるようになります。
「画面」の幅、高さをON
画面タブで幅、高さが表示される
表示項目設定を活用すると、「画面タブでデザインを考えている時は必要最低限のプロパティだけ表示し、コントロールタブで詳細まで考える時は全て表示する」といった使い分けも可能です。
なお、先ほども紹介した通りデフォルトではOFFになっているプロパティもあるので、事前にプロジェクトの方針に合わせてカスタマイズしましょう。
画面設計におけるコントロールプロパティの重要性
OBDZでは、設計に役立つ様々なコントロールプロパティを用意しており、プロジェクトに合ったカスタマイズも可能であるということを説明してきました。
コントロールプロパティの設計を詳細に行うことで、本来設計時に気づくべき矛盾や、考慮不足を回避することができ、設計の品質を上げることに繋がります。
プロジェクトによっては不要なコントロールプロパティも、カスタマイズを行えば余計な入力欄を表示することは無く、無駄な設計に時間を取られることはありません。
ぜひOBDZのコントロールプロパティを活用して、より良い設計を行ってください。
OBDZでは、製品の機能を実際にお試しいただける、無料トライアル版をご用意しております。ご興味をお持ちいただけましたら、以下のURLよりお申込みください。
- カテゴリ:
- OBDZをトコトン活用する
- キーワード:
- 設計テクニック