本連載は、設計書ジェネレータ「SI Object Browser Designer(以下、OBDZ)」を使ってソフトウェアの設計書(仕様書、基本設計書、詳細設計書)を作る講座です。
画面設計を進めていくにあたり、全体デザインの標準化はとても重要な要素になります。ユーザーインターフェースとしても、デザインの統一がされていないものは使いやすいとは言えません。
OBDZではそのような課題を解決すべく、カスタムコントロールという機能で、画面に配置するコントロールを標準化することが可能です。
過去の連載でも少しカスタムコントロールに触れていますが、さらに踏み込んだカスタムコントロールグループも含めて、活用方法を見ていきましょう。
カスタムコントロール/カスタムコントロールグループとは
カスタムコントロールは、自分で作成したコントロールを標準化して、他の設計書でも利用できるようにする機能です。
OBDZが提供しているコントロールのデザインだけでは足りない場合など、自分で色や大きさを変えたコントロールを作成でき、幅広いデザインのコントロールを標準化できます。
また、カスタムコントロールグループは、複数のカスタムコントロールをグループとしてまとめて管理する機能です。
複数のコントロールを標準化したい場合や、同じコントロールを1つ1つ配置するのが面倒な場合などに役立ちます。
カスタムコントロールの作成と活用
カスタムコントロールの作成方法は3種類あります。
a.画面設計から作成する
画面設計で、カスタムコントロールとして登録したいコントロールを選択し、右クリックメニューから「カスタムコントロールの作成」をクリックします。
画面設計からカスタムコントロールを作成する
b.コントロール一覧から作成する
コントロール一覧を参照し、カスタムコントロールとして登録したいコントロールを検索します。
該当のコントロールが見つかった後の手順は同様で、右クリックメニューから「カスタムコントロールの作成」をクリックします。
コントロール一覧からカスタムコントロールを作成する
c.カスタムコントロール一覧から作成する
カスタムコントロール一覧を参照し、追加ボタンから作成を行います。
プロパティの内容を手動で指定して作成することが可能です。
カスタムコントロール一覧からカスタムコントロールを作成する
作成したカスタムコントロールは、画面設計時に一覧画面を呼び出して配置します。
カスタムコントロールの配置
また、一覧画面では検索も行えるため、カスタムコントロールを大量に作成した場合でも安心です。
次はカスタムコントロールの作成後に使える活用方法です。
カスタムコントロール一覧画面から、該当のカスタムコントロールを開くとプロパティの変更が可能です。
カスタムコントロールのプロパティ変更
この画面で変更したプロパティは、各画面に配置したカスタムコントロールにも反映されます。 ただし、配置した画面がチェックアウト中の場合は変更が行えないので注意が必要です。
[RELATED_POSTS]カスタムコントロールグループの作成と活用
また、複数のコントロールのグループをひとまとめにした「カスタムコントロールグループ」も作成できます。さきほどの画面タブと同様に、複数のコントロールを選択後、右クリックメニューから「カスタムコントロールグループの作成」をクリックで作成できます。この後、なめを決めるポップアップが表示荒れ、任意の名前を付けられます。「ヘッダーボタン」「検索フォーム」など、分かりやすい名前を付けておきましょう。
画面設計からカスタムコントロールグループを作成する
カスタムコントロールグループを作成した後は、カスタムコントロールと同様に画面設計の一覧画面から配置できます。
カスタムコントロールグループの配置
カスタムコントロールとは異なり、複数コントロールを一括で配置することができました。
ボタンの配置や、ヘッダー、フッター、検索エリアのレイアウトなどは、同じシステム内であれば共通のデザインになっていることが多いため、カスタムコントロールグループを利用して標準化することが可能です。
画面設計におけるコントロール標準化の重要性
カスタムコントロールを活用することで、画面設計におけるコントロールの標準化が可能であるということを説明してきました。
コントロールの標準化を行うことで、システム内での画面デザインが統一化でき、ユーザーインターフェースも、より使いやすいものになります。
また、コントロールを1から作る手間を省くことができるため、設計スピードの向上にもつながります。
ぜひOBDZのカスタムコントロールを利用して、より良い設計を行ってください。
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