【用途別】新規事業の立ち上げに役立つフレームワーク15選

 2023.01.26  株式会社システムインテグレータ

新規事業の立ち上げはアイデア創出・市場調査・ビジネスモデル構築・ビジネスプラン設計・マーケティング戦略立案など取り組む事柄が非常に多く、そのどれもが重要です。新規事業の立ち上げを検討しているけれども、時間的・労力的負担の大きさや難易度の高さに課題を抱えている方もいるのではないでしょうか。

そこでおすすめとなるのが、各種ビジネスフレームワークを用いて新規事業を立ち上げる方法です。

当記事では、フレームワークの概要や活用する意義から、新規事業開発にフレームワークを活用するメリット・デメリット、新規事業開発の各領域におすすめのフレームワークまでをご紹介しています。成功確度の高い新規事業をスムーズに立ち上げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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新規事業を開発する目的

新規事業の開発は、企業が持続的に発展するために重要とされています。ビジネス環境が急速に変化しVUCAと呼ばれる今の時代、製品やサービスのライフサイクルが短くなり、既存事業だけで継続的に収益を上げていくのは困難です。新規事業の立ち上げは、そのなかで中長期的な成長を図るための手段の一つです。

また、将来的に企業の経営を担う次世代の経営人材の育成のため、新規事業の立ち上げを促進する企業も増えています。新規事業を立ち上げて収益化していくプロセスのなかで、担当者は経営に必要なスキルや経験を得ることができます。

新規事業立ち上げの流れ

フレームワークを使って新規事業のアイデアを考える前に、新規事業立ち上げの流れを理解しておきましょう。

1.新規事業立ち上げの目的を明確化する

まずは新規事業を立ち上げる目的を明確にしましょう。事業の立ち上げにはさまざまな課題や困難が伴います。そのなかで目的が定まっていないと、軸がぶれてしまうリスクが高まります。なお、社内で事業の意義に対する理解や共感、支持を得やすくするためにも、新規事業の目的は自社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に沿ったものにしましょう。

2.新規事業のアイデアを考える

1で定めた目的からずれないよう、新規事業のアイデアを考えます。事業のアイデアは必ずしも0から1を生み出す必要はなく、既存のアイデアをもとに生み出すこともできます。

以下の記事ではアイデア発想におけるポイントをご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。

関連記事:新規事業のアイデアを考える方法とは?発想法&生み出すコツ解説

3.マーケットニーズの調査・分析を行う

どんなにいいと思えるアイデアでも、市場にニーズがなければ事業として成立しません。アイデアの方向性が見えたらターゲットとなる市場ニーズの調査を行い、事業としてのポテンシャルを見極める必要があります。

市場ニーズが確認できたら、そのアイデアで顧客の課題を解決できるか、市場で優位性を獲得できるかなど、収益性・社会性・継続性の観点から事業化の実現可能性を判断します。

4.事業内容を検討する

事業化可能と判断されたら、ビジネスモデルを策定し、事業計画を立案します。

「誰に何をどのように提供して収益を得るか」といった事業の方向性を検討し、目標に向けて期日(いつまでに)、定量目標(どれだけ)、状態目標(どんな状態)、撤退基準を設定しましょう。

最後に「だれが、なにを、いつまでに」やるのか、具体的な行動計画を立案に落とし込み、いよいよ事業を立ち上げます。ただし、事業の立ち上げはなかなか計画どおりには進みません。事業がスタートしたら、顧客からのフィードバックを受けて検証と改善を繰り返すことで製品・サービスを成長させていきます。

フレームワークを活用する意義とは

フレームワークを活用する意義とは

フレームワークとは、一定のパターンや枠組みに当てはめて思考・検証を行うことで、情報を整理してスムーズなアウトプットへと繋げるツールです。

新規事業は検討すべき事項が非常に多く精度も求められるため、各フェーズで適切なフレームワークを活用することで、新規事業の開発から立ち上げまでを効率的かつスピーディに進めることが可能となり、各決定事項の精度も高めることができます。

また、詳細な決定事項をメンバー間で分かりやすい形で共有できるというメリットもあります。

新規事業の成否は開発・立ち上げ次第で大きく分かれるため、フレームワークを活用してクオリティ・効率性・スピードを高めることは大きな意義があるといえるでしょう。

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新規事業開発にフレームワークを活用するメリット・デメリット

ビジネスフレームワークには、新規事業開発に役立つものも数多くあります。しかし、フレームワークの活用には、メリットもあればデメリットもあるため、両面を把握したうえで活用することが重要です。

ここでは、新規事業開発にフレームワークを取り入れるメリット・デメリットについてそれぞれご紹介します。

フレームワークを取り入れるメリット

まずは新規事業立ち上げにフレームワークを取り入れるメリットから解説していきます。どのようなメリットが得られるのかを把握しておきましょう。

領域別に思考を整理できる

新規事業開発には、アイデア創出・マーケットリサーチ・ビジネスモデル設計・ビジネスプラン設計・戦略立案など考えなければならない領域が多岐に渡ります。

ビジネスフレームワークにはさまざまな種類があり、新規事業開発の各領域に適したフレームワークを活用することで、領域別に思考を整理することができます。

良い情報を集めても整理されていなければ実際に活用することはできません。多量で雑多な情報を分かりやすい形で自然に整理できることは、フレームワークを活用する大きなメリットといえるでしょう。

戦略やアクションを共有しやすい

各種フレームワークを活用すれば、アイデア・戦略・ビジネスモデル・リサーチ・計画等の新規事業開発に必要なさまざまなアウトプットを可視化して整理することができるため、メンバー間でスムーズな情報共有を行えることがメリットです。共通理解(コンセンサス)の獲得や方向性・マインドセットの統一にも役立てることができます。

新規事業は、メンバー全員が必要な情報を把握しておくことやチームの団結力が事業推進のスピードや進捗の確実性を左右するため、フレームワークで情報を共有するメリットは大きいでしょう。

思考スピードが上がる

フレームワークは先人たちが成功事例・成功パターンの研究を行い、改善・改良を重ねることで生まれたツールです。そのためフレームワークを活用すれば、思考の効率・スピードが上がり、スムーズにアウトプットを得ることができます。

フレームワークを使う場合と使わない場合では、前者の方が遥かに短い時間で済むでしょう。アイデア創出の効率性を高めて時間短縮ができることも、フレームワークを取り入れる大きなメリットです。

フレームワークを取り入れるデメリット

続いて、新規事業立ち上げにフレームワークを取り入れるデメリットについて解説します。

フレームワークの枠内に思考が囚われてしまう

フレームワークを活用すると良質なアウトプットをスムーズに得ることができますが、フレームワークの枠内に思考が囚われてしまうというデメリットもあります。あまり盲目的になり過ぎると、フレームワークの範囲外のことを考えられなくなるため注意が必要です。

フレームワークを活用するのは、あくまでも新規事業に繋がるアイデアを創出するためです。フレームワークはサポートツールである点に留意して、フレームワーク外の要素も含めて広い視野で発想するようにしましょう。

理解に時間がかかることがある

フレームワークは作成に携わったメンバーやフレームワークの知見を持ったメンバーであればスムーズに理解することができますが、そうではないメンバーにとっては難解で内容や意味を理解できない場合がある点がデメリットです。

そのため、フレームワークをベースにディスカッションを行う際には、事前にフレームワークに対する共通理解(コンセンサス)を得ておくことや、知見がない・乏しいメンバーにはレクチャーを行っておくことがポイントとなります。

いくら優秀なフレームワークを採用しても詳細なアウトプットを得ても、内容や意味が伝わらなければ意味がない点に留意しておきましょう。

作成して満足してしまう

フレームワークは手順に従って完成させると達成感・満足感を得ることができるため、フレームワークの作成自体が目的となってしまう懸念があります。

本来は新規事業創出が目的であり、フレームワークはそれをサポートするためのツールです。フレームワークの作成だけで満足せず、本来の目的達成に役立てているかを意識しながら活用するようにしましょう。

フレームワーク活用のポイント

フレームワークはアイデア出しや情報整理の際に便利なツールですが、使う際に注意すべきポイントがあります。

状況や目的にあったフレームワークを使う

フレームワークの種類は数多く、それぞれ有効に使える場面は異なります。状況や目的にあったフレームワークを使わなければ、アイデア出しや情報の整理を行ってもよい結果は得られません。

また、場合によっては複数のフレームワークを組み合わせて使うことも有効です。異なるフレームワークを組み合わせることで分析の精度がより高くなります。

客観的な視点で取り組む

事業の立ち上げから関わると、どうしても思い入れが強くなり主観が入ってしまうことがあります。フレームワークを使う際にも主観や思い込みは入れずに、定量データと定性データなど客観的な視点をもって取り組みましょう。

時間をかけすぎない

フレームワークはあくまでも分析や課題整理のためのツールです。フレームワークを埋めることに時間をかけても、そこで出た仮説が目的や現状とずれていたり情報が古くなってしまうとやり直しが必要になり、時間も手間もムダになってしまいます。情報が新鮮なうちに、決めた時間内でスピーディに取り組みましょう。

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市場分析に役立つフレームワーク

市場分析に役立つフレームワーク

正確な市場分析を行うことは、新規事業立ち上げを成功させるために必ず行わなければならない作業です。市場分析に適したフレームワークを活用することで、膨大なデータをスムーズに整理・分析して、的確な判断材料とすることができます。

ここでは、新規事業立ち上げの市場分析を行う際に役立つフレームワークをご紹介します。

PEST分析

PEST分析は、ビジネスのマクロ環境の把握を行うための分析手法・フレームワークです。次の4つの視点を分析することで、ビジネスに影響を及ぼす将来的な外部要因を予測することができます。

  • Political(政治的視点)
  • Economical(経済的視点)
  • Social(社会的視点)
  • Technological(技術的視点)

上記4つの要素の頭文字を取ってPEST分析と呼ばれています。ビジネス基盤が確立されていない新規事業は外部の影響を受けやすく、僅かな変化によって事業が停滞したり頓挫したりするリスクがあります。

PEST分析は、新規事業を安定化させ軌道に乗せるためにも、下準備として活用すべきフレームワークといえます。

3C分析

3C分析とは、自社の事業に影響を与える外部要因・内部要因およびその関係性を明確化して分析するためのフレームワークです。次の3つの視点から分析を行うことで、自社を取り巻く環境を把握することができます。

  • Customer(顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社)

3C分析を行うことで、自社が進むべき方向性を定めやすくなり、的確な施策やリソース配分を行うことが可能となります。新規事業を取り巻く状況を把握して的確なかじ取りを行うためにも重要なフレームワークといえます。

SWOT分析・クロスSWOT分析

SWOT分析は、事業に影響を与える社内外の環境要素を整理・分析するためのフレームワークです。次の4つの環境要素を整理することで、事業を取り巻く環境を把握することができます。

  • 強み(Strength)
  • 弱み(Weakness)
  • 機会(Opportunity)
  • 脅威(Threat)

強み・弱みと機会・脅威はそれぞれ対になっており、前者は内部環境を、後者は外部環境を示しています。SWOT分析を活用すれば多角的な視点で事業を分析することができるため、新規事業の状況把握には欠かせないフレームワークとなっています。

SWOT分析で洗い出した環境要素を、戦略の立案や検討に活かすために使われるのがクロスSWOT分析です。クロスSWOT分析では、SWOT分析で使った環境要素の領域をかけ合わせ、以下の視点で戦略を検討します。

  • 強み×機会:強みを活かして最大のチャンスをつかむ
  • 強み×脅威:強みを活かして脅威がもたらすリスクを防ぐ
  • 弱み×機会:弱みを克服して強みに転換することでチャンスを最大化する
  • 弱み×脅威:最悪の事態を避ける

5forces(ファイブフォース)分析

5forces分析は、次の5つの視点で新製品や新規事業の競争環境を分析・考察するためのフレームワークです。

  • 新規参入者
  • 売り手の力
  • 買い手の力
  • 代替品の脅威
  • 業界内の競争状態

5forces分析を活用することで業界の構造をさまざまな角度から分析・把握することができるため、まさに新規事業参入時のために存在するフレームワークと言っても過言ではありません。新規事業参入の余地や勝算を見極めるためにも、市場分析を行う際には必ず活用したいフレームワークです。

VRIO分析

VRIO分析は、自社の経営資源を把握するためのフレームワークです。事業が競争優位性を維持するために必要な以下4つの要素を軸に、リソースが有効に配分・活用されているかを見極めます。

  • 経済的価値(Valuable)
  • 希少性(Rare)
  • 模倣困難性(Inimitable)
  • 組織(Organized)

ポジショニングマップ

ポジショニングマップは、市場において自社と競合がどの立ち位置にいるかを整理し、今後狙うべきポジションを可視化するフレームワークです。

顧客が購入する際に重視する要素を2つ、縦と横の軸にして各社がどこに位置づけされるかマッピングします。

アドバンテージマトリクス

アドバンテージマトリクスは、業界や市場の競争環境を分析し、自社の優位性を評価するフレームワークです。

縦軸に「競争要因の数」、横軸に「優位性を確保できる可能性」を置き、各社の事業を以下の4領域に分類します。

  • 分散型事業:競争要因が多く、優位性確保の可能性が低い。中小規模の事業が多く、規模を拡大すると収益性の維持が困難になる。
  • 特化型事業:競争要因が多いが、差別化できる強みがあれば優位性確保の可能性は高い。規模と収益の相関性が低い。
  • 規模型事業:競争要因が少なく、優位性確保の可能性が高い。規模を拡大するほど収益も大きくなり優位性を維持できる。
  • 手詰まり型事業:競争要因は少ないが、優位性確保の可能性も低い。差別化による特化型への転換が必要。

ビジネスモデルの構築に役立つフレームワーク

ビジネスモデルの構築に役立つフレームワーク

新規事業を立ち上げるためには、アイデアや市場分析データを基にビジネスモデルを構築する必要があります。フレームワークを活用すれば、完成度の高いビジネスモデルをスムーズに構築することができるためおすすめです。

ここでは、ビジネスモデル構築の際に役立つフレームワークについてご紹介します。

ビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスの仕組みに欠かせない9つの要素をシートに記入することで、ビジネスの全体像や要素間の関係性を視覚化できるフレームワークです。

同フレームワークでは、次の9つの要素を埋めていきます。

  1. 主要パートナー
  2. 主要活動
  3. 主要リソース
  4. 顧客セグメント
  5. 顧客との関係
  6. チャネル
  7. コスト構造
  8. 収益の流れ
  9. 価値提案

漠然としたアイデアや雑多で複雑な情報を簡潔に整理することができるため、新規事業のビジネスモデル構築には非常に役立つツールです。

リーンキャンバス

リーンキャンバスはビジネスモデルキャンバスと形が似ていますが、検討する要素が一部異なります。リーンキャンバスは新規事業の立ち上げ、ビジネスモデルキャンバスは既存事業の拡大を検討するのにより適しています。

リーンキャンバスの要素は以下の9つです。(★=ビジネスモデルキャンバスと異なる要素)

  1. 課題★
  2. ソリューション★
  3. 主要指標★
  4. 顧客セグメント
  5. 圧倒的優位性★
  6. チャネル
  7. コスト構造
  8. 収益の流れ
  9. 独自の価値提案★

9セルフレームワーク

9セルフレームワークとは、3×3の9セルを埋めることで、ビジネスモデル全体の論理構造を視覚化できるフレームワークです。

横軸にWho・What・Howというビジネスコンセプト、縦軸に顧客価値・利益・プロセスというビジネス要素を配置して、両者を掛け合わせたセルを埋めていきます。

 

Who(誰)

What(何)

How(どのように)

顧客価値

顧客は誰か

何を提供する

どう実現するか

利益

誰から儲けるか

何で儲けるか

どう儲けるか

プロセス

誰と組むのか

役割分担は何か

どの流れか

すべてのセルを埋めることで容易にビジネスモデルの骨組みを構築することができます。また、全体をロジカルに評価することが可能となり、実現可能性や問題個所を把握することができます。

顧客分析に役立つフレームワーク

顧客分析に役立つフレームワーク

立ち上げた新規事業を軌道に乗せるためには、顧客候補の分析を行い、顧客のニーズやウォンツを的確に捉えることが必要です。

ここでは、新規事業立ち上げの際に重要となるペルソナ設定に役立つフレームワークについてご紹介します。

ペルソナキャンバス

ペルソナキャンバスとは、シートの項目を埋めていくことで詳細なペルソナを設定することができるフレームワークです。

ペルソナキャンバスには、理想の顧客像・行動・ニーズなどさまざまな項目が設けられており、表面的なニーズだけでなく潜在的なニーズも踏まえたマーケティングに役立つ実践的なペルソナを設定することができます。

顧客理解を深めることで、マーケティング戦略やプロダクトの改善の精度向上に役立てることができるため、ペルソナキャンバスは新規事業開発には欠かせないフレームワークといえるでしょう。

マーケティングの戦略構築に役立つフレームワーク

マーケティングの戦略構築に役立つフレームワーク

立ち上げた新規事業を成長させるには、価値提供をスムーズに行えるようにマーケティング戦略を構築することが必要です。マーケティングフレームワークを活用すれば、顧客や市場を的確に捉えたマーケティング戦略をスムーズに構築することができます。

ここでは、新規事業のマーケティング戦略構築に役立つフレームワークをご紹介します。

STP分析

STP分析は、現代マーケティングの先駆者として有名なフィリップ・コトラー氏が提唱したマーケティングフレームワークです。次の3つの要素について分析・検討を行うことから、頭文字を取ってSTP分析と呼ばれています。

  • Segmentation(セグメンテーション)
  • Targeting(ターゲティング)
  • Positioning(ポジショニング)

STP分析を行うことで、市場細分化・ターゲット選定・自社の立ち位置をまとめて評価・分析できるため、新規事業のマーケティング戦略の土台作りに役立ちます。

4C分析

4C分析とは、顧客視点で事業を分析し、マーケティング戦略を検討するためのフレームワークです。以下4つの要素で、有効なアプローチやマーケティング施策を検討します。

  • Customer Value(顧客にとっての価値)
  • Cost(顧客が費やす費用)
  • Convenience(利便性)
  • Communication(コミュニケーション)

顧客目線で事業をとらえることで顧客のニーズやメリットを把握し、より有効な戦略を立てることができます。

4P分析

4P分析は、アメリカの学者エドモンド・マッカーシーにより提唱されたフレームワークです。4C分析が顧客視点で事業を分析するのに対し、4P分析では企業視点で分析を行います。次の4要素の頭文字を取って4P分析と呼ばれます。

  • Product(どのような製品・サービスを提供するのか)
  • Price(価格をいくらに設定するのか)
  • Place(どのようにして流通させるのか)
  • Promotion(どのように販売促進していくのか)

4P分析は、上記の要素について上から順番に検討していくことで、顧客ニーズに合った製品を提供することを目的としています。自社・顧客双方に有益なマーケティング戦略を総合的に検討できるため、新規事業のマーケティング戦略立案には欠かせないフレームワークとなります。

カスタマージャーニー

カスタマージャーニーとは、顧客体験(UX)の一連の流れを時系列で視覚化することで、UXの課題発見・改善施策に繋げるためのフレームワークです。

カスタマージャーニーは、インサイド(自社視点)とアウトサイド(顧客視点)の2種類に大別され、両者を併用することでより詳細な課題発見・改善施策へ繋げることができます。

現代のビジネスは、単に商品・サービスを販売するだけではなく、顧客体験を追求することが成功の鍵とされているため、カスタマージャーニーマップは、これから新規事業を展開していくためには極めて重要なフレームワークといえます。

まとめ

新規事業の立ち上げを成功させて自社の成長・拡大を図ることは、多くの企業に共通した思いです。新規事業の立ち上げには、ベースとなるビジネスアイデアの創出から市場調査・ビジネスモデル構築・戦略立案などさまざまな領域に取り組む必要があります。

弊社では、アイデアの創出・管理・育成をサポートするツール「IDEA GARDEN」をご提供しています。今回ご紹介したフレームワークと併せて活用することで、新規事業立ち上げの効率化や質の向上に役立つため、ぜひご検討ください。

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