仕入管理とは? 製造業における仕入れ業務を効率化するポイント

 2021.05.10  株式会社システムインテグレータ

仕入管理の効率化の方法をご存知でしょうか。そもそも仕入管理について明るくないということもあるでしょう。まず、仕入管理とは商品や材料などの仕入れを適切にコントロールするため存在する業務です。仕入れといっても数量やコスト、そして利益が出なければ意味がないためです。

今回は仕入管理とはなにか、そのワークフローについて順を追って解説し、効率化を図るポイントについて説明し、仕入管理の全体像を解説します。

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仕入管理とは

販売業では、商品を仕入れ、それを販売することが大きな目的です。あるいは製造業においては部品や材料の仕入れが必要です。仕入れが不足すれば販売や製造に大きな影響を与えますが、逆に大量に仕入れると在庫を抱える、材料の無駄を生じさせてしまいます。それをコントロールするのが仕入管理の役割です。

仕入管理の対象業務はいくつか存在し、見積もりや契約、発注、入庫、検収、簿記上の処理、支払いなど多岐にわたります。仕入管理を効果的に行うことは生産活動を適切にし、企業にとっての利潤を最大化する重要な業務です。仕入れと聞くと簡単に聞こえますが、仕入れは利益を生み出す最初の工程と考えることができるでしょう。

仕入管理のワークフロー

仕入れは以下のようなフローに従って、行われます。

  • 見積もりの依頼と検討
  • 購買契約
  • 発注の実行
  • 入庫と検収
  • 帳簿上の処理
  • 支払い

このフローのすべてが仕入れの一連の流れです。順に解説していきます。

見積の依頼と検討

新しい取引先と取引を行う場合や、既存の取引先との条件を変更する際には、まずは見積もりを取ることが必要です。これは見積もりの価格が変動する商品の場合、常に行うことはもちろんですが、毎回同じ取引先と同じ価格で取引をする場合でも、定期的に他社へ見積依頼を出す必要があります。これは同じ条件でもコストが違う可能性があるためです。コストを抑えることも仕入管理の重要な役割のひとつです。
また、相見積をとり、見積内容の比較検討をすることも、情報管理の必要性から見積管理で行うべき業務の一環となっています。

購買契約

見積もりの結果、選択した取引先、あるいはいつもの取引先と毛役を行うことに決めた場合、発注の手続きに入ります。単発発注の場合は、見積内容に合わせて発注書を作成するのが一般的ですが、継続発注を行う場合は企業間での購買契約を締結することとなります。
購買契約には取引条件という以下のような重要項目の取り決めが存在しています。

  • 契約期間
  • 機密の保持
  • 保証方法
  • 解約の条件
  • 支払い締日
  • 支払い日
  • 支払いの方法
  • クレームに関する対応

これらの取引条件を取り決めたうえで契約を結びます。基本的にはクレーム関する対応などは必須ではありませんが問題が起きたときにスムーズに対応できるため個別に対応しましょう。また、取引先については常に情報を管理するように心がけることが必要です。

発注の実行

発注とは仕入先に商品の注文を行うことです。組織の規模にもよりますが、複数部門にまたがって発注業務を行うケースも存在しているでしょう。一般的には在庫を管理する担当者によって、不足在庫を確認し、購買依頼書を作成します。

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作成された購買依頼書は購買担当者へ送付され、購買担当者は依頼書の内容にあった仕入れ先を選択し、発注書を作成して発注を行うというのが大まかな流れです。発注書は注文書とも呼ばれており、仕入れ先が複数に跨がって存在している場合でも、購買担当者が仕入れ先を選定することは変わりません。

上記は一般的な発注の流れのため、企業の規模、業種などによってまったく別の発注業務の可能性もありますので、自社フローを作成することが大切です。

入庫と検収

仕入管理は入庫、検収の2つの作業を行います。これを行うことも仕入管理における重要な業務のひとつです。仕入れ先からの商品の入荷と同時に納品書や受領書を受け取ることが一般的であり、すぐに商品と納品書の内容に相違がないことを確認する必要があります。これは納品された商品に問題がないか調べる大切な作業です。確認する項目は以下です。

  • 商品
  • 数量
  • 品質
  • 納期

これらが守られていることを確認し、ようやく受領書に確認印を押すことで、仕入れが完了します。その後は自社所有となる商品を管理することや、商品の情報を管理することが必要になってきます。

帳簿上の処理

仕入管理には帳簿上の処理という経理特有の事務が発生します。これは仕入管理担当者の業務外のことですが、検収を終えた商品はすでに自社の所有物であり、仕入担当者は伝票を作成することで、適切に入荷されたことを経理に報告する義務があります。これは検収を行った時点で会計上の処理が必要になるためです。

伝票に従って経理担当者が仕入取引を買掛金として帳簿に記帳し、仕入れを行った商品を商品有高帳に記録することで、自社在庫として管理が始まります。そのため、簿記上の処理が行われないと、適切に入荷されたことが報告されず管理がされない事態が発生します。

支払い

仕入れを行うということは代金が発生します。これは支払い方法によっても違いますが振り込みを実行することも仕入管理の仕事のひとつです。これらの支払い方法は売買契約ですでに取り交わしているため、それに従って支払いを行います。支払い方法には種類があり、発注ごとに支払いを行うケースもありますが、継続的な取引を行うことが決まっている場合は、一定期間の取引内容を集計して支払いを行うようなパターンも存在しているため、支払い処理については、売買契約をよく確認して適切に処理を行うことが大切です。また、期日に支払いを行うため、日程管理など必要なことも忘れてはなりません。

製造業の仕入れ業務を効率化するポイント

仕入管理の業務を効率化するポイントはいくつか存在しています。今回は最適な仕入れ手段を選択することと、事務処理を合理的に行うことについて解説します。

最適な仕入れ手段の選定

仕入れ手段というのは実はひとつだけではありません。大切なのは企業のニーズに合っている仕入れ手段を採用し、コストと業務の最適化を目指すことにあります。あるいは仕入れルートを統一することで、業務の簡素化を目指すのも手段のひとつです。

  • 一度に大量に発注して仕入れる大量仕入れ
  • 在庫の減少に応じて、発注を行い仕入れる随時仕入れ
  • 本社で一括して発注し仕入れる集中仕入れ、セントラルバイングともいわれる仕入れ

もちろんメリットとデメリットの理解が必要です。大量仕入れはコストが下がる代わりに売れ残りが発生すること、随時仕入れは仕入れ先に支払う金額が少なくてすみますが、担当者の負担が増えます。集中仕入れは、コスト削減ができますが、本社が店舗の売り上げなどを把握しなければ仕入れミスが起こります。

事務処理の合理化

ワークフローを確認するとわかりますが、仕入れというのは複雑な工程を経てようやく仕入れが完了する仕組みになっています。また、部署が複数にまたがっていることで、煩雑な仕入れ方法になることが予想されますし、膨大な書類が発生することが明白です。

このように仕入管理は部署が複数に跨がっている場合や、膨大な仕入れが発生した場合は手間がかかること、それによってミスが増加し、複数の工程をこなさなければなりません。
事務処理を合理化することが可能になれば発注ミスやワークフローに対する問題を解決することにつながります。

デメリットを解消するためには販売管理システムを活用することや効率化を支援するIT
ツールを導入することが大切でしょう。

統合型ERPの導入

仕入れ業務を効率化するポイントについて解説しましたが、それぞれメリットとデメリットが存在しています。それを解決するために、ベストな施策は統合型ERPを導入することです。仕入管理の問題点を改めて考えると、以下のようになっています。

  • 多岐にわたる仕入業務を一元管理する必要
  • 仕入れや販売管理に特化したシステムだけでは限界
  • 複雑なワークフローや部署ごとの発注を管理しなければならない

これらの問題を解決するためにベストな選択肢は完全統合型Web-ERPの「GRANDIT」
を導入することです。GRANDITは製造業だけではなく、様々な業種の仕入管理を提供することができます。完全統合型ということで、一般的なERPのように随時機能を追加していくようなタイプではなく、初期段階位ですべての情報の連携を加味しているため、効率的な仕入管理と、業務の一元管理が可能となっているのです。
仕入れや販売管理のシステムだけでは限界があった管理の問題も一元的に管理できることから、仕入管理の問題を解決することに非常に適しているといえるでしょう。

まとめ

仕入管理の基本的な内容から詳細な業務内容、そして業務改善するためのポイントについて解説しました。仕入管理のワークフローは会社ごとに独自の場合もありますが、一般的な流れはそう変わらないことが多いため、仕入れ担当者は煩雑な業務に追われているということがいえるでしょう。

GRANDITを活用することで、ワークフローの効率化や、仕入情報の一元化が可能になります。仕入管理だけではなく企業のあらゆる業務の効率化を計りましょう。

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