プロジェクト管理の目的とメリットを共有:プロジェクト管理をきちんと行うとQCDが上がる(Vol.1)

 2020.05.21  株式会社システムインテグレータ

プロジェクト管理を組織に徹底させるのは何のため

あなたが自社もしくは自部門のプロジェクト管理を徹底させる推進役だったとしましょう。もしくは推進担当でなくとも、プロジェクト管理力を強化して失敗プロジェクトをなくしたいと心から願っている善良な一社員でもいいです。

これから、その険しい道を歩む前に、Inception Deck「我々は、なぜここにいるのか?」に倣ってみましょう。いわく「我々は、なぜプロジェクト管理を徹底するのか?」です。

当社は2009年にプロジェクト管理システム「OBPM」を導入して10年以上経っています。その経験からすると「なぜ、プロジェクト管理を徹底しないでおけるのか?」と思うほど、信じられないような成果が得られています。「プロジェクトなんて所詮は人だ!」なんて言っている人には半信半疑かも知れませんが、本当にすばらしい効果が得られます。自信を持っていばらの道を突き進んでください。

プロジェクト管理を徹底した結果得られた効果(当社の実例)

①赤字プロジェクトが激減

すぐに1/10くらいにはなります。そして、興味深いのは組織のプロジェクト管理力は1年目よりも2年目、2年目よりも3年目と徐々に高まっていくことで、11年目ではかなりのレベルまで到達しています。その過程で、3年目くらいにはほとんど赤字プロジェクトが発生しなくなります。

②退職者が減る

社員が退職する理由の1つに失敗プロジェクトがあります。大トラブルでデスマーチに疲弊したメンバーの何人かは、プロジェクトの終了または途中で去っていきます。また、そんな失敗が頻発する職場を見限って去る人もいます。
失敗プロジェクトが減るにつれ退職者も減っていきます。当社の例で言えば、以前は離職率が2桁近くありましたが、ここ数年は4%まで低減できています。

③残業が減る

プロジェクト管理がしっかりするとチーム全体の開発生産性がぐんと高まります。その結果、納期に間に合わせるためにしかたなくやっていた残業が減り、社員が生き生きとしたワークライフバランスを保てるようになります。当社の場合も平均残業時間が年々減って、法定外平均残業時間が6時間を切りました。

④プロジェクトの利益率が高まる

失敗プロジェクトは赤字プロジェクトだけではありません。もともと粗利20%で計画していたプロジェクトが粗利5%で終われば、これも”立派な”失敗プロジェクトです。プロジェクト管理を徹底すると、プロジェクト利益が当初計画通りに上がるようになります。当社の場合も年々プロジェクト利益率が高まってきて、ここ数年は計画対実績を集計すると、なんと計画よりも実績の方が利益が高くなる傾向が続いています。その結果、以前は1桁だった売上高営業利益率が直近では21.5%にも達しています。

⑤仕事が楽しくなる

強いクラブに入ると自然と選手も強くなります。同じように、プロジェクト管理が充実している組織では、経験の浅いプロジェクトリーダーでも成功するようになります。その結果、みんなが”成功体験”を味わえ、毎日楽しく仕事ができるようになるのです。失敗プロジェクトの開発現場でゾンビのようにデスマーチする光景を想像してみてください。本当に雲泥の差ですね。

⑥会社の業績が上がる

赤字プロジェクトが激減し、プロジェクトの平均利益が大幅に高まり、社員の定着率が高くなり、生産性が上がって残業代も削減できます。その結果、当然ながら会社の業績は良くなります。当社のケースでシミュレーションした結果、OBPM導入3年目で導入効果が営業利益ベースで1.5億円ありました。当時より会社の規模が3倍近くになった今、もしOBPMを使っていないとしたらその差は4億円以上でしょう。11年間の累積で営業利益メリットを計算すると、なんと30億円以上になります。このことを会社の経営層にもお伝えいただき、浸透・強化の後ろ盾になってもらいましょう。

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カスタマーサクセスチームの役割

2020年度にカスタマーサクセスチームが正式に発足しました。我々のミッションは、OBPMのユーザーのみなさんにプロジェクト管理を浸透・徹底していただき、上記のようなメリットを思う存分得ていただくことです。そのために我々のやれることは何でもやります。

これは、もちろんユーザーエクスペリエンス(CX)を向上させることで、当社の製品を使い続けてもらうというビジネスの命題があるからです。と、同時に当社の「時間を奪うのではなく、時間を与えるソフトウェアを創り続ける」というコーポレートスローガンに沿ったミッションでもあるからです。

人は自分が経験した感動は人に伝えたいという本能があります。企業においても、その思いは一緒です。私は長年当社でPMO責任者の立場にあり、いろいろな困難を乗り越えて社内に浸透・徹底させてきました。2020年度にカスタマーサクセスチームが立ち上がり、PMOのキャリアを買われてその主担当者となりました。これまでの経験とノウハウをもとに、どうすればプロジェクト管理の成熟度を高められるかを情熱を持ってお伝えします。少しでも皆様のお役に立てればと心から願っています。

カスタマーサクセスチーム
鈴木 宏明


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